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拒絶の幼馴染  作者: ひゃるる
154/200

154、お呼び出し

 「お〜い旭〜。女子がお呼びだぞ〜」


 放課後。大地が教室の扉の前で俺に向かってよびかけていた。女子が?


 「ぬわぁにぃ?!」


 「いや、反応よ」


 こいつは何を言っているんだ。女子に呼び出されて喜ばない男子はいないだろ?

 思ったより大きい反応だったからか、クラスの視線を少しだけ集めてしまった。いやん、そんなに見ないで〜。

 とりあえずそんな視線を振り払いながら、教室から出て、件の女子に会いに行く。


 「あ、旭」


 「天使じゃん」


 俺を呼び出したのは我らが天使、伊織だった。


 「な、何言ってるの…」


 照れ臭そうに頬を少しだけ赤く染めながら、ジト目でこちらを見る伊織。やっぱかわいいなぁ。


 「んで、どったのさ」


 「あ、うん。今日、一緒に帰ろ?」


 「ん?あぁ、そういう事ね。オッケーオッケー!」


 伊織からの御用事は、下校へのお誘いだった。今日はこの後帰ってゲームするだけだし、俺は迷う事なく承諾した。


 「ちょっと待ってて。鞄持ってくるから」


 「あ、うん」


 「二秒で戻ってくる!」


 「そんなに急がなくていいよ」


 伊織の呆れた視線を背に感じながら鞄を取りに自分の机に戻る。

 しかし、なぜか大地が俺の席に座って、興味津々な顔をして俺を見ていた。

 

 「旭って伊織さんと仲いいんだな。幼馴染なんだっけ?」


 「あん?そうだけど、伊織の事知ってるのか?」


 「そりゃもちろん。有名人ですから」


 伊織が有名人?あいつ、何か問題行動起こしたっけ?


 「伊織は問題行動起こしてないはずだけど」


 「お前と一緒にするなよ」


 「じゃあなんなんだよ」


 「いや、だってかわいいじゃん?」


 「は?」


 かわいいのは認める。お前はいい目をしている。じゃなくて。


 「関係あるか?」


 「だから〜、かわいいから有名なんだよ。入学当初からそこそこの有名人だったぜ?」


 「はぇ〜」


 全然知らなかった。


 「てか、付き合ってるの?」


 「いや、別に」


 告白はされたけど、言う必要はないだろう。


 「…まぁ、どうでもいいけど、伊織さんは結構狙ってる人多いからな」


 「は?」


 「さっきも言っただろ?かわいいんだよ」


 「よせよ、照れるだろ」


 「なんでお前が照れるんだよ…簡単な事だ。かわいいから狙われてるんだよ。聞けば気遣いもできて話しやすい、そしてかわいい。そりゃ人気だって出ますわな」


 「…へぇ…」


 「なんで急に真顔になるんだよ」


 「…なってねぇよ」


 俺は彼氏でもなんでもないし、伊織を狙っている人に対して何かを言える立場じゃない。

 ただ「伊織が狙われている」と聞いて、少しだけ焦燥感というかなんというか、そんなものを感じた。


 「てか待たせてるんじゃないのか?」


 「いや、お前が話しかけてきたんだろうが」


 「おっと、そうだったか?そいつぁ悪かった」


 全く謝る気がなさそうな大地に呆れながらも、目当ての鞄を持って出口に向かう。


 「んじゃ、また明日」


 「おう、なんか面白い事あったら教えてくれよ〜」


 笑いながらそう言う大地に背を向けて思う。

 面白い事ってなんだよ。

お呼びですか〜?

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