14-7
はぁぁぁぁぁ~~~~~……。
再びの、いや、先ほどよりもさらに深い、超・特大のため息……。
俺はベッドに尻もちをついたまま、聞いた。
「……おい、まさか、そんな作戦で本当に元・お嬢さまに勝てるとでも思っているのか?」
「? 何を言う。今まさにお前は体験したはずだろ? 予想外の俺様の攻撃をよ?」
「そりゃ、俺だから通用した、ってだけのことだろ?」
よいしょっ、と。俺は再び立ち上がり、高利の目の前に立って話した。
「お前さ、今みたいな幼稚な攻撃があの元・お嬢さまに通用するとでも思っているのか? 俺みたいな素人相手ならともかく、元・お嬢さまたちはもはや武術の達人級だ――きっと昔、白乃宮家が健在だった時に、本物の武術の達人である先生にでも教わったんだろうよ――そんなやつらを相手に、今の……だぞ???」
「……ダメか?」
「ダメに決まってんだろ。勝率もクソもなく、返り討ち確定だよ」
「そう、か……」
なら、俺様の〝勝ち〟、だな……っ!
……は???
「何を……言って……???」
「見ろよ」
スッ……その時、だった。高利は、俺の後ろ……ベッドの方を指差した。
俺はそれに従い、視線を動かすと、そこには……!
「なっ!!?」
バカなッッ!!?
俺は、それを見た瞬間、思わず声を上げてしまった。
「いったい、いつ(、、)から……はっ!!? もしかして、最初(、、)から……ッッ!!?」
「そう、最初からさ!」
ふはははは! 高利は高らかに笑い、そして……!
「亮! 我が悪友よ! 改めて聞こう! これ(、、)なら、〝勝てる〟だろ?」
「……ッッッ!!?」
こ、このっ……
〝悪友〟がッッッ!!!!!




