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僕のアイアンソードについたレビリオンテープの+αの効果は「電撃」「電撃」「電撃」「伝導率+30」「攻撃力-100」「切れ味-100」耐久力-5」だった。いい効果と悪い効果が半々と言うのはまあありきたりだ。それに重複した効果って重複して効果が加算されるものもあれば、重複しても一つ分の効果しか発揮しないものもある。
どうやら電撃は重複してもその効果が一つになるってことはなく、ちゃんと3つ分の効果を発揮してるようだからそれはよかった。さらにその電撃を補助するような効果もついた。これは幸運といえるだろう。
これのお陰である特殊なことがこの剣にはついてるとわかった。試し切り……ではわからなかったが、外に出てモンスターに使ってみると、その効果が発揮された。それは何かというと麻痺みたいな? いやきっとシステム的にはそれは「麻痺」ではないんだろう。だってこの剣に「麻痺」の効果はない。もしかしたら電撃によっての筋肉痙攣とか痺れみたいなのかもしれない。
とにかく……だ。とにかくこの剣で切られた相手は電撃を浴びてそれから数秒間、ビリビリとして動けなくなるのだ。最初それを観た時、「これはすごい!」と思った。実際すごいだろう。完全に見た目岩とかエレメンタルみたいな魔法生物? 的な敵にはどうやら効果はないみたいだけどそこらにいるような生物的なモンスターにはきく。
耐性がある敵にも効かない可能性はあるけど、今のメインの敵、月人にも試したけど、ちゃんときいた。これなら使えるだろう。けど欠点はある。まずひとつは耐久性だ。一回の戦闘でかなりの切れ味がなくなる。
そうなると最終的に壊れやすいってことで、更には完全破壊になってしまう耐久性も-5……つまりは直せなくなるまで早いということだ。ちゃんと管理して、完全破壊にならないようにしないといけない。けど切れ味の消耗が早いから、いつの間にか耐久力が無くなっている……ということがある。フラングランの感覚でいたらいつの間にか刀身にヒビが入ってる……とかになる。
さらに問題なのはこの剣、攻撃力が-100なせいでほぼ攻撃力がない。フラングランと比べると……いや比べるのもおこがましい程にこの剣は全くダメージがとおらない。さっき倒した敵もそうだ。フラングランならほぼ一撃、それか二激も叩き込めば消えただろう。けどこのアイアンソードでは何発叩き込んだのか……確かに動かなくなるから何発でも叩き込めるが、倒す時間はかかりすぎる。工夫しないといけないだろう。
「これで動きを止めて、フラングランで攻撃をするって感じにしないとな。ジェスチャーコードで装備を一瞬で変えれる様に……いや……」
ジェスチャーコードは便利だけど、二刀流の僕とは実は相性がわるい。だって指の動作で指示を出すんだよ? アイアンソードの時は一つの剣で片手は空いてるからいい。でもフラングランの時は二刀である。両手が埋まってる。
そうなるとジェスチャーできる動きは限られる。単純にしすぎると、誤作動を起こすかもしれない。それは困る。そうなると他の方法を考える必要がある。このアイアンソードはうまく使えれば、かなり戦闘が楽になると思う。だからうまく使っていきたい。そのための方法を考えないと。




