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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2644 前に進む為のxの問い編 1028

『聞きなさい地上に生きる全ての生命よ』


 そんな文言からセツリの演説は始まった。さっきまでの「なにいうの?」という情けない姿は形を潜めて、その姿たるや、堂々としたものだったと言っていいだろう。その宣言はプレイヤーNPC問わずに全ての者に届くように、様々な空、世界の隅々に放映された。

 空中に現れたセツリの映像。それに女王形態……というのは紛うことなく女王……いや、お姫様? といっていい物だっただろう。そもそもがとびきり顔面偏差値が高いセツリである。

 そんなセツリがしっかりと化粧して髪型を整えて、適度なかアクセに豪華な服……そんなのを着たら、異性はそれこそ見惚れることは間違いなかった。いや異性だけじゃなく、同性さえもその魅力に視線を集める。

 それだけの姿を今のセツリはしてた。豪華なドレスに身を包み、髪は編み込んで一部を垂らしてた。そんな髪にもキラキラとした何やらが散りばめられてて、耳には大きなピアスが揺れてる。ドレスは透け感があるが露出は極めて少ない感じの上品さが上回るデザインだ。そして一番の特徴は羽……だろう。

 今までは妖精の女王……とかいう肩書をセツリは持ってたが、でもそれは肩書……と言って良いものだった。称号……といってもいい。ただのそういう物……でしかなかった。けど、今はその「妖精の女王」という肩書に合うようにセツリ自身がなってる。

 つまりはどういうことなのかというと、セツリの背中には妖精王と同じ様な羽があった。108対……計216枚の羽である。映像で見てたら流石に入り切らないだろうし、その羽の枚数はわからないだろう。

 そもそそもが映像で見てる人たちは背景だと思うかもしれない。ただなんか眩しい背景。それがセツリの神々しさをます演出する事になってる。けど実はそれ羽……なんだよね。今までの羽とはまさにレベルが……いや格が違うと言っていいだろう。

 あれはまさに女王……と思った。


『地上の者たちよ。あなた達は何が起こったのかわかってないでしょう。今ここに、地上と月の上下関係は決定づけられたのです。世界樹を得、地上との接続を私達は果たしました。これから、この地上の命、富、財産は全て月に召し上げられるでしょう。なにせそれが摂理、なのですから。

 安心してください。地上の者たちよ。あなた達の居住権は認めましょう。せいぜい私達月のためにあがいてください。それではごきげんよう』


 そんな風に演説は終わった。その瞬間「はぁぁぁ緊張したぁぁぁぁ」といってセツリは女王形態を解除した。


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