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命改変プログラム  作者: 上松
第二章 世界に愛された娘
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2587 前に進む為のxの問い編 971

「気持ち悪い奴だな、俺にそんな趣味はない」


 なんか違う……と僕だって思った。だって日鞠は……うん、日鞠には悪いが日鞠はそんな男受けをする体をしてる……わけじゃない。でも女の子なのは間違いない。貧相だけど、しっかりと女の子なのは確かなわけで、もちろん清潔さには気を付けてる日鞠は女の子特有の甘い香りというか? そういうのは常にさせてる奴だ。

 それは抱きしめるまでもなく、いつだってふわっと僕は感じてた。出会ってからこれまで、見なくてもこの香りだけで日鞠がわかる――くらいには僕にはわかる匂い。まあここはLROだからそれがなくてもおかしくないはない。

 だってその人の特有のにおい? って実際に発してるのか? なんてわかんないじゃん。実際僕自身はその人に対してそれぞれのにおいを感じる訳だけど、それって数値的に表すことができる物なのか? といわれると謎だ。

 となると、このLROでそれを再現するって難しくない? と思うわけだ。でもこれまで追いかける中で、僕はその日鞠のにおいを感じてた。僕が妄想の中で感じ取ってるだけなのか、ここLROでもちゃんと発してるのかはわかんない。

 けど実際、僕は追いかけてる日鞠にそれを感じてた。でも……今は……今のこの感覚は……


「誰だあんた!?」


 ごわごわとした髪、なんかごつごつした体……流石に貧相といっても日鞠の体はもっとやわらかかったはずだ。それになによりやっぱり匂い。なんか……なんとも言えないような……いや嫌な臭いではない。

 けど女の子の匂いではないってことだ。つまりは男の匂いみたいな? 僕はすぐに抱擁を解く。そしてその人物をみた。


「全くいきなりきて、抱き着くなんてヘンタイか?」

「あんたは……当夜さん?」


 なんか前に見た時はそれこそ不摂生そうで、猫背でパソコンに向き合ってるみたいな……まさにエンジニアって感じだったような? そんな気がするが、今の当夜さんはもっと健康的だった。なんか僕たちと同じような冒険者的な格好をしてる。武器は見えないが、関節の要所を守るプロテクターをしつつ、ダサくない見た目の格好。無駄に豪華ではなく、ベテランみたいな冒険者の格好してる。

 運動をしてるのだろう、前見た時よりもかなり褐色がよくなってる。


「えっとここに日鞠がいませんか?」


 とりあえず思いがけない出会いだけど、僕の目的は日鞠だ。だから、それを聞くことにした。いや、当夜さんの事も気になるけどね。


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