27.本の貸し出しと物々交換
シナリオの都合上、1ヶ月の暦の名称を、「天の月」を「陽の月」に、「地の月」を「冥の月」に変更しました。
2026年1月14日追記
更に1ヶ月を【224日〜248日(28週〜31週)】を【224(28週)】に変更しました。(月1〜3日メンテナンス日を入れる為)
随時他部分も変更します。
(これでPP獲得は9回目、何回聞いても嬉しいもんやな。それにスキル枠増えたしあとで教会行かなあかんな)
2種類のアナウンスを聞き次の予定を決める。
♪♪♪
(お、早速おめでとうコール来たな)
アナウンスを聞いたユサタクから、お祝いと同時に話したいことがあるとコールが来た。ただ情報収集が先という事で1時間ほど後に折り返すと返事をし、改めてシーラと向き合う。
「登録おめでとうございます。これよりソーイチ様はここから右側の1〜3番の棚にある書物の閲覧と貸し出しの許可が与えられます」
「貸し出しもやってるんやね」
「ええ、司書ギルドは本当に稼ぎが少ないので兼業の方も多いんですよ。そういった方々が少しでも読書の時間を増やすために貸し出しを行なっています」
「でも、返却忘れたり無くす人とか出てこないん?」
「貸し出しされる本はスキルにより一時的に複製された本なので紛失などの心配はございません。また、返却期間が過ぎますと延長手続きをされない限りは開けなくなる仕組みとなっております」
「セキュリティがしっかりしてるな〜。ちなみに貸し出し期間ってどれくらいです?」
「1回の貸し出しで3冊まで、期間は2週間です」
「てことは14日後か」
「いえいえ、16日後ですよ」
「えっ、でも2週間後って……」
「あ、私達と渡り人で暦の読み方が違ってるんですね。この世界では1週間が8日間となっております」
(ああ〜、現実世界で1日=MJOの1週間ってわけやな。下手に現実に合わせられるよりわかりやすいな)
「ちなみに1ヶ月500ゴールドお支払い頂きますと特別会員となり1回で5冊まで、期間も24日まで貸し出し可能となっております。」
「逆にお金取るんかい!」
「経営が本当に厳しくて……」
俺がツッコミを入れると、シーラは悲しそうな顔で首を振る。
(ここも不遇ポイントなんか?それよりMJOで1ヶ月って何日やろ?1週間が1日やとしたらバラバラの日数になりそうやけど)
「確認やけど、この世界の1ヶ月って何日です?」
「こちらでは1ヶ月=28週間=224日となってますね。ちなみに本日は陽の月1週目の5日目になります」
「あれ?月は数字じゃ無いんやね」
「ええ。1年間に【陽の月】と【冥の月】が交互に巡っていくんですよ」
「じゃあ、1年は2月ごとってこと?」
「その通りです」
(めっちゃ雑かと思ったら変に凝ってるとこもあるな)
運営の力の入れ所がわからず困惑する。
「まあ1ヶ月がそんなに長いんやったら登録するわ」
「ありがとうございます」
こうしてシーラの勧め通り特別会員になった。
(流石にこのレベルじゃアナウンスなしか)
実は少しだけワールドアナウンスが鳴るんじゃないかと期待してたが、流石に甘くはないようだ。
「それじゃあ、早速本選んで来るけどおすすめの本はある?」
「そうですね……。では【モンスター情報①ノア周辺】・【採集図鑑①ノア周辺】・【ノアの歴史】・【図書館の歩き方】の4冊と興味のあるジョブ関連を選ぶのがおすすめですね」
「じゃあ、おすすめの本探してきます」
「今挙げた本は全て1の棚に置いてますよ」
「ありがとう、マジで助かります」
シーラにお礼を言いながら、1の棚でおすすめの本を探す。5分ほどで探した結果、おすすめされた4冊に加えて【農業のコツ①見習い編】を見つけ出し、カウンターまで戻ってきた。
「では、以上の5冊の貸し出しが完了しました。こちらはスキルでのコピーなので汚しても弁償はありませんが、大事に読んであげてくださいね」
「自分も本好きなんでそこは大丈夫です。ではこれで失礼します」
別れの言葉を言い、司書ギルドを出る。
(さてと、これからどうしよ?とりあえずユサタクに頼まれた土地と種買いに行って、それから教会でエルフ語をメインに戻すか。あっ、野菜余ってるしいくつか差し入れもしとくかな)
次の予定を決めた俺は早速農業ギルドへと向かう。
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「いらっしゃいませ、ソーイチさん」
「こんにちは、買い物しに来ました」
農業ギルドに到着早々、俺はアマネに頼まれていた南地区の小屋付き農地を1地区購入する。その後少し雑談をしていた中で、気になっていた点を質問する。
「そういえば、今日生産職ランクがFに、冒険者もEに上がったんやけど、何か出来るようになった事ってある?」
「まあ、冒険者ランクがEになったんですね!おめでとうございます」
「ありがとう。で、新要素なんかあるん?」
「そうですね〜。まず生産職ランクがFに上がった特典は所持可能農地が15から30へ増えた事ですね」
「へぇ。農地って所持制限あったんやね」
「ええ。もっとも販売中の農地は、全て地区合わせて3万地区とかなり余裕があるんですよ。なので食料事情を加味して、生産職ランクをEまで上げれば所持制限を解除しようかという流れになってますね」
「じゃあ農地を一杯持てるよう頑張って稼がんとな」
「ええ、頑張って下さい。それと冒険者ランクの方ですが、当ギルドの特典はないですね」
「無いの!?」
「ええ、生産職は自身の技量が最重要なので基本的にはジョブを成長させないと特典がつかないんですよ」
「なるほどね」
言われてみれば技能がないのにモノだけ与えても無意味だと思うし、その方針は正しいのだろう。
「しゃ〜ない、新作物とかの為にもレベル上げしてくるわ」
「ええ、ソーイチさんの成長を応援しておきますね」
こうしてランクアップの特典を確認し終えた、アレンからの応援を背に農業ギルドを後にし、次の目的地である教会へと向かった。
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教会の前で遊んでいる子供達に挨拶をして礼拝堂に入る。クリスは席を外してるようだったのでまず祈りを捧げ、メインスキル枠の調整をする。
「ソーイチさん来られてたんですね」
「ええ、スキルの入れ替えと皆さんへの差し入れを」
そう言って手持ちのジャガイモとカブを全て差し出した。
「朝とれたばかりの野菜です。依頼の余りですので気にせずどうぞ」
「まぁ、これはこれは。野菜の値上がりが始まりそうなので、差し入れは本当に助かります。そうだ!代わりにこちらをどうぞ」
そう言ってクリスは8本の瓶を差し出した。俺は受け取りながらアイテムの説明に目を通す。
聖水x8:シスタークリスの祈りが込められた水。様々な用途で活用することができる
「これは畑の水撒きからポーションなどの水素材の代用、武器にかけると10分間の聖属性の付与とできる事いっぱいあるのよ」
「めっちゃ凄そうなアイテムですやん」
「気にしないで。私にとっては祈りを捧げると作れますからね。子供達への食事に変わるなら喜んでお渡ししますよ」
「マジですか。色々使い道ありそうなんでたくさん欲しいんやけど、いくつまで交換できます?」
「そうね〜。食材1個と聖水1本交換で1日10本までで如何ですか?」
「おお!それじゃあ明日も一杯食材差し入れに来ますわ。ちなみに瓶はどうします?」
「できるだけ持ってきてくれるとありがたいね〜」
「じゃあ次の差し入れの時に持ってきます」
こうして俺とクリスの物々交換が今後も続くこととなった。
tips
MJOの週・月・年
MJOでは体感時間が通常の8倍である為、暦が現実と違っている。
1週間は8日(現実で1日)
1ヶ月は28週間(現実で1ヶ月=28日。残った1〜3日はメンテナンス日)
1年は【陽の月】と【冥の月】の2ヶ月間
とかなり特殊になっている。
ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!
今後とも本作をよろしくお願いします。




