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ミックスジョブオンライン〜ラノベ作家はネタ集めの為賞金付きVRMMOに不遇職で挑む  作者: モトマル
4月3日①お米探しと満腹度実装

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229.おコメの合唱と研究

「うわぁ〜、マジで米やん。おコメやん!」

「そうですね!おコメですよ、おコメ」

「ああ。これは間違いない。おコメだな」


麻袋の中にぎっしりと詰まった、白く輝く小さな実の正体は、俺達が待ち望んだアース米。その現物を1秒でも早く見ようと、仲間達は袋の前でぎゅ〜ぎゅ〜に押し合いへし合いの大騒ぎ。

そんなやり取りの末にアース米の姿を確認した俺達は歓喜し、お米のように真っ白になった頭で、ただひたすらに『おコメ』と壊れたオルゴールのように繰り返していた。


「……ここまで喜んで貰えると嬉しいを通り越して、めちゃくちゃ不気味というか怖いな」

「そ、そうですね……」


だが、米の価値をそこまで認識していない2人にとっては、それらの奇行は恐怖でしかなかったのであろう。ジリジリと後退りながら、無意識に利き手は武器へと添えられていた。


「はっ!?ごめんごめん。なんか怖がらせたみたいやな」

「お、おう。気にするな」

「それだけ欲しかった物ですしね」

「あはは……そう言ってくれると助かるわ……」


いち早く意識を取り戻した俺は、異常者を見る目の2人に対して謝罪をする。その結果、2人からはなんとか許してもらえたのだが、しばらくの間、彼らの利き手が腰の得物から離れることはなかった。

「……と、渋るフレンに粘り勝ちした俺達は、そのまま農業ギルドへ向かって精米って言うのか?をしてもらったって訳だ」

「おお〜。ウチらも結構交渉頑張ったと思ったけど、クロード達も精一杯頑張ってくれたんやな」

「ははは、そっちみたいに有利な条件ゲットとまではいかなかったけどな」


俺達の会話を皮切りに少しずつ意識を取り戻した仲間達。だが、壊れた姿を見られた気恥ずかしさや気まずさで少し空気が澱んでいた。

だが、いざアース米調査の話に戻ると、そこは互いにプロフェッショナル。空気感はささっと戻り、袋いっぱいのアース米を手に入れる経緯等、興味深い数々の話に聞き入っていた。


「これまでの話をまとめますと、フィールドで散発的に生えていたアース米を持てるだけ採取。そして僕ら含めた渡り人に渡しても大丈夫かを冒険者ギルドで確認。そこで俺達が受けた試練の話をフレンから聞くと共に、アーツで精米した物を提供する許可を貰った。という訳ですね」


「ああ、それで間違いない。正直俺らとしては種も渡してやりたかったんだが、そっちの許可は出せないんだと」


ここまでの話をまとめたゼロに対して、間違いないと頷くクロード。それに加えて、もう少し役に立ちたかったと悔やんでいた。


「全然気にせんといて。自分有利な試練を希望しといてなんやけど、あんまり優遇受けるのは歪みの元やからな。それより、折角アース米の現物が手に入ったんや。これ使ってなんか料理とか出来へん?」


悔やむクロードを慰めつつ、俺は場の空気を変える為にモチョに今すぐ食べられないかと尋ねる。


「う〜ん。多分作れるとは思いますが、私達の世界の調理法で大丈夫なのか試したいですね」

「まあ、料理人的にはいきなりお客さんに出せんって感じか。で、どれくらい掛けたらいけそう?」


「そうですね……。お待たせするのは申し訳ないですが、3日は研究に時間が欲しいですね」

「確かに研究は大事やけど3日か……。ウチの料理マスターはこう言ってるんやけど、クロード達はそれでいいか?」


普段の狩場より低レベルな場所で態々探索してもらったのに、数日待たせてしまうのは申し訳ないのだが、モチョの言い分も納得できる。そこで俺は功労者の2人に料理を振る舞うのは後日で大丈夫か確認を取った。


「ああ。どうせ食うなら旨い料理が食いたいからな。納得いくまで頑張ってくれ」

「モチョさんがどんな料理を作るのか凄くワクワクしますし、それくらい全然大丈夫ですよ。ただ、追加で何度か持ってくるから、一般にお披露目する前に一度は食べさせて下さいね」

「も、もちろんです!」


クロードとヨナから快く待つと言われた上に、料理に大きな期待を寄せられたモチョは、それはもう元気良く頷いた後、大きく胸を張り力強く返事をした。


「ははは、いい返事だ。その返事に免じて、明日以降も追加のアース米を持ってくから、在庫は気にせずジャンジャン研究してくれよ」

「クロードのメイン武器もまだまだ未完成だし、それがいいかもね」


「ほ、本当ですか!?あ、ありがとうございます!!」

「クロードにヨナ。ホンマに色々とありがとう!マジで助かるわ」

「これも縁ってもんよ」


モチョの意気込む姿を見たクロードが笑いながら追加の採集を約束。Bランクパーティーとは思えない程の気前の良さに、感謝の声は俺やモチョ以外のメンバーからも彼らに送られるのであった。

ここからは余談なのだが、クロード達の帰り際にアマネからアース米調達の報酬が支払われたのだ。だがその額が予想以上に多かったのか、顎が外れそうなくらい口を大きく開くクロード。

その顔が本当に面白い出来栄えだったと、翌日【暁の狼】での探索中にヨナが仲間達に語っていたらしい。(クロードは少し離れた場所で顔を赤らめ膨れていたらしい)

次回は明日か明後日の午前6時に更新予定です。


ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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