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ミックスジョブオンライン〜ラノベ作家はネタ集めの為賞金付きVRMMOに不遇職で挑む  作者: モトマル
第1章:サービス開始①【不遇職からの成り上がり】

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20.販売戦略と1日目の終わり

ユサタクが来るまでの間に【コピー】と農作業で消費したMP・STを3つの休憩スキルをフル稼働して回復する。まあ目を閉じてじっとしてるだけとも言うけど。


「すまん、遅くなった」

「ゆっくり休憩できたし気にせんといて」

全回復した頃、ようやくユサタクがやってきたので、まずはコールの時に省略した経緯を詳しく説明する。


「なるほど、向こうが俺らの言語を覚えるまでの繋ぎとして許可が出たんだな」

「期間限定やから通ったんやろな。っとこれが俺の原稿や」

そう言って原稿を手渡す。


「一面のニュースと冒険者ギルドの特別依頼、天気予報の3つをまとめたんやけど感想はどうや?」

「わかりやすく纏まってるけど内容がちょっと薄いな。天気予報はありがたいけど」


「やっぱり?無料配布ならともかく有料なら物足りんか」

「ああ。ちなみに新聞の方には要約分以外に、なにが書いてあるんだ?」


「この町にあるジョブギルドが出してる特別依頼と住民のお店の紹介やな」

「それなら、特別依頼のあるギルド名だけ載せるってのはどうだ?特別依頼があるってだけで頑張るプレイヤーも多いだろ」


「アリやな。依頼内容まで書いたらキリがないから断念したけど、ギルド名だけならいけそうや」

「じゃあ、頼んだ。ちなみに今回の契約って向こうの言語習得も兼ねてるんだよな?」


「ああ、原稿に載せてる分は後でマーキングして提出が条件なんや」

「じゃあニュースの下に枠をつくって、重要な単語とかを俺らの言語と大陸語をペアで掲載するのはどうだ?」

「それってどんな意味があるん?」

必要とは思えないので聞き返す。


「英語の教科書とかであるだろ。本文とは別に新規の単語がまとめられてるのが。この新聞でも取り入れたらいいんじゃないかと思ってな」

「なるほど、良いアイデアやな。手間も少ないし採用するわ」


「それが良いだろう。とりあえず今日の分はコピー済みだし、明日分から採用していこう」

「オッケー。じゃあ形式は決まったな。次は部数決めなんやが、俺は何部作ればええんや?」

原稿の内容が決まったので次は発行部数をどうするか相談する。


「そうだな……。とりあえず明日は様子見で50部お願いしたい」

「50部か……。コピーやとMP150いるからポーション使わなあかんな。あれっていくらするん?」


「MP150だと初級3本必要だから今の相場だと3本で1,500ゴールドで買えるぞ。まぁ発行分のポーションは渡すからそこは気にしなくていい」

「ええの?こっちは買い物ばっかりで無一文やから、援助はマジで助かるわ」

畑や新聞の契約などで所持金が0になった為現物支給は本当にありがたい。


「よし!部数は解決したし、今回の情報料と新聞の取り分の話に移るか」

「それなんやが今回は無しでええわ」


「なんでだ!?無一文なんだろ?」

「確かにそうなんやが経験値貰えるからポーション支給だけで十分だし、販売とかも面倒くさいからな。全部ユサタクに任せるから手間賃やと思っといてくれ」


「う〜ん。それなら配分金は無しとして、せめて支給するMPポーションを1つ増やすぞ」

そう言いながら4本の【初級MPポーション】を渡してきた。


「契約成立やな。じゃあ、これ使って明日からまとめ新聞を作るけど、完成したら原稿はどこに持ってったらええんや?」


「そうだな……。冒険者ギルドの近くにユーザータクティクスって木札をかけた露店を出すから、そこで渡してくれ」

「わかった。じゃあ明日の6〜7時に持っていくわ」


「ああ、売り子にそう伝えておくよ」

「50部しかないけどじゃんじゃん売ってくれよ」

「もちろんさ」

長かった話し合いがやっと終わった。


「っと長くなったな。今何時や?」

「ゲーム内で21時だな、そろそろ寝ないと睡眠ボーナスつかないぞ」

「睡眠ボーナス?」


聞き覚えがないので聞き返すと呆れつつ答えるユサタク。

「事前に調べてなさすぎるだろ……。睡眠ボーナスというのは、ゲーム内で6時間以上寝るとM Pとか全て回復した上で、起きた後に寝たのと同じ時間、全てのスキルレベルが1上がるんだよ」


「スキルが1上がるんか!?それは大きいな」

「一時的だが大きいだろ?だから各ギルドが閉館したらMPとか使い切って早く寝るのが王道の進め方だな」


「なるほど。畑仕事とまとめ作業あるし5時には起きたいし、もう寝るか」

「その方が良いぞ。俺も開門までには起きたいし帰るがその前に……」

「なんや?」


ユサタクは帰る直前、姿勢を正し、

「今日は色々と世話になった。ユーザータクティクスのリーダーとして改めて礼を言う。ありがとう」

と友人ではなくチームリーダーとして感謝を伝えてきた。


「真面目やな〜。でも俺も一時的とはいえチームメンバーやからな。あまり気にせんといてくれ」

「そう言ってくれると助かる。それじゃあまた明日な」

「おう、またな〜」

立ち去るユサタクを見送った後にMPを【コピー】で使い切り、小屋のベッドで寝転がる。


―就寝されますか?―

というシステムの問いにYESと答え、


―それでは睡眠を開始します。起床時間を設定される場合は入力をお願いします―

と出たので、朝5時に設定した上でログアウトをした。


こうして俺のゲーム内での1日目が終わったのであった。



tips

睡眠

ベッドかテント内で睡眠が可能。

恩恵は4時間以上でHP・MP・STが全回復。

6時間以上で全てのスキルレベルが睡眠時間と同じ時間(最大12時間)1つ上がる。

就寝中はログアウトも可能。起床時間より早くログインした場合は待機ルームにて起床するか時間まで待つか選択できる。

これにて1日目が終了です。次回は掲示板回!


ブックマークや評価していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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