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ミックスジョブオンライン〜ラノベ作家はネタ集めの為賞金付きVRMMOに不遇職で挑む  作者: モトマル
4月2日② 目指せ【開拓者】

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193.調査開始とクロードの特技

「初めましてソーイチさん!渡り人の中でも新進気鋭の有望株らしいですね。私は【暁の狼】副リーダーを任されております、Bランク冒険者のヨナです。今回はサブパーティーのリーダーの担当でもありますね」

「おお!ヨナさんもBランクなんですね。そんな方に名前が広まってるとは光栄です」


クロードと握手を交わした後、もう1つのイヤーカフを任されたヨナとも握手を交わす。彼女はクロードとは違い、俺の事を知っていてくれてるようだ。


「いやいや、この町の食糧事情の改善に尽力されたソーイチさんの名前を知らないとか、このバカリーダー(クロード)くらいなもんですよ!」

「ああ!最近そこら中の食堂で新メニューが増えたのソーイチのおかげなのか!マジでサンキュー!」


興奮するヨナとクロード。とてもBランク冒険者に見えない挙動の彼らだが、身に纏う装備の質的にも嘘は言っていないのだろう。

あれから全てのメンバーと自己紹介を交わした後、俺とクロードさん含めた6人はパーティーを組み、門からフィールドに出てすぐの場所で最後の号令を行う。


「さて、これからソーイチは俺とパーティー組んでもらう。調査エリアは④番。隊列はV字型に組み、下部に俺とソーイチ、残り4人は左右に広がって群れの探索を行なってくれ」

「「「「「はい!!」」」」」


「それとヨナ達のパーティーは泉からスタートし③番のエリアを調査する事になっている。急ぎすぎて群れを見落とすのは御法度だが、なるべく③番側で合流できるよう進むぞ」

「こっち側で合流とか、なんか探索速度で負けた気分になるしな!」


さすがはBランク冒険者。仲間内とはいえ、負けず嫌いな性格は抑えきれないようだ。俺は感心しながら、彼らのキャラクター性を心のメモに書き記した。

号令も終わり、フィールドを進む事10分。群れを探す為にアンテナを張る左右の4人を尻目に、俺とクロードは歩きながら互いの状況を話し合う。


「いや〜、2週間と経たない内に、特殊職含めて5つも見習い卒業とか渡り人ってのはやっぱ凄えんだな」

「Bランク冒険者から見ても、そう感じるん?」


「ああ。俺達の場合、基本的に芯となる職業を極めるって方向で鍛えていくから、お前達みたいに並行して職業を育てないんだ。だから手広くやりながらも一端の能力に育つのが羨ましいんだよなぁ」


「まぁ、ステータスはともかく手札は増えてってる実感はあるな。【ビジョンスキャン】や【インタビュー】は特に俺の好奇心を満たしてくれるし」

「【ビジョンスキャン】良いよな!俺ならかわい子ちゃんを撮りまくるぜ」

「あはは、スケベやな〜」


目上とは思えないフランクっぷりに、いつの間にか敬語が取れてしまう。クロードもそうする事で、より舌が回る様になったのでこれで正解だったのだろう。


「ところで門を出てから、冒険者を1人も見かけないのは変だな。これは一体何が起きてるんだ?」

「さ、さぁ?」


不思議そうに首を傾げるクロード。俺も一緒に悩むフリをしながらも、

(これって依頼専用のサーバーに飛ばされたか?他の要素で失敗ならん様に独立してるというか……)

ゲームの仕様からメタ読みした、ある程度正解に近い答えを予想していた。


「あっ、みんな大討伐に向けて奥でレベル上げしてるんとちゃう?で、前半で狩場に空白地点が出来たから今回みたいな50匹規模の群れが生まれたって流れなんやと思う」

「ふむ。少し強引な考えだが、それしかねえか」


俺はゲーム的な都合を隠す為に、それっぽい理由をでっち上げると、腑に落ちない表情のクロードは一応納得をしたようだ。


「ここまで人が居ねえと、魔物の群れの1つや2つは軽く居るだろうな。こうなると調査隊の報酬もボーナスがたんまり貰えそうだ」

「そうやな。俺もクロードみたいに高ランク目指したいし、報酬アップは望むところやな」


「おっ、俺に憧れてくれるのか?お前センスあるぜ」

「ははは、さっきから魔物に出会う度にすれ違い様に瞬殺してる姿見たら憧れるって」

「そ、そうか?あはは、じゃあもっとカッコつけないとな!」


クロードは少し恥ずかしそうに笑いながら、進行ルートから少し離れた魔物もポーズを決めて倒していく。俺はそれを微笑ましく眺めていると、ふと、ある疑問を思い付いた。


「……そういえば群れがいっぱい居そうなのはわかったけど、肝心のベビースライムからリーダー探す方法どうしよう?1体ずつ【インタビュー】で確認してもええけど、MP消費がやばくなりそう」

「あれ?ソーイチはギルマスから俺の能力聞いてないのか?」

「能力?」


今更すぎる質問を投げかけてみるも、クロードは不思議そうな顔で問い返す。


「ああ。どうしてギルマスは調査隊メンバーを俺達【暁の狼】にしたのか?それは他のメンバーの敵探知能力に加えて、俺様の【直感】スキルが大活躍するからなんだぜ」

「【直感】?それって、群れの中からピン!と当てる能力って感じか?」

「その通り!俺の【直感】の精度はこの町で1番。なんと正答率7割を超えるんだぜ」

「マジか……」


50匹の中から7割以上の精度でベビースライムリーダーを判別ができるクロードの【直感】に驚愕する。


だが、それと同時に心のどこかで、

(これ運が悪かったら、大失敗ってのもありえるよなぁ)

と、少しだけ嫌な予感を抱いてしまった。

引き続き風邪ひき中(ノД`)

しばらくの間、書き上げ次第の更新とさせて頂きます!


ブックマークや評価・誤字報告していただきありがとうございます!!

今後とも本作をよろしくお願いします。

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