157.心眼の性能と熟練度稼ぎ
実験的に章設定にチャレンジしてみました!
あの話読み直したいな〜って時の目安にどうぞです!
ソーイチ:マジで何これ!?せっかく俺の心の眼が開いたってのに、最初に見るのお前のドアップかい!どうせならモチョとかフワフワとかにしとけよ!
いつの間にか目の前に顔を寄せていたユサタクに、混乱しながら怒りをぶつける。
ユサタク:そりゃ驚かすために決まってるだろ。ソーイチ、ナイスリアクション!
ソーイチ:お前さぁ…アラサーのするイタズラちゃうやろ。
ユサタク:年齢はお互い様だろ。それにしても10年以上の付き合いのある俺より、女子二人が良いとかソーイチも男だな〜。
ソーイチ:なっ!
ベイクドモチョチョ:いやぁ、そこまで求められると照れますね〜。
フワフワ:ですよね〜。
ソーイチ:いや、そういう意味じゃなくて……。
咄嗟に出た発言の言葉尻を捉えて、茶化すユサタク達。一方ゼロとアマネはスキルの分析を進める。
ゼロ:ふむ。その様子だと周りを見れてるみたいですな。
アマネ:ですね。ソーイチさん、目隠しの効果で【盲目】状態なのに、異常を突破してますね。
ソーイチ:言われてみれば、俺【盲目】のバステついてる状態やん。てことは、【心眼(序)】は状態異常に関わらず発動するってわけか。
ユサタク:また1つ、スキルの価値が上がったな。
アマネ:ところで、ソーイチさん。視界はいつも通りなんですか?
ベイクドモチョチョ:そういえば、第一声が『暗っ!』って言ってましたね。明度でも下がってますか?
ソーイチ:ああ、実はな……。
ユサタクのドアップによる衝撃で忘れていたが、今の俺の目に映る景色は通常とは違っている。その感想を思い浮かぶままに、メンバー達に話していく。
ゼロ:ふむ。ソーイチには、①色彩が白と黒のモノクロ化、②視力の低下の2つが起きているんですね。
ソーイチ:そうそう。昔のテレビみたいに色ついてないし、コンタクト外した時並みの視力しかなさそうや。
フワフワ:参考までにソーイチさんの視力って幾つですか〜。
ソーイチ:両目とも0.4、コンタクトなしでもなんとか生活できるレベルやな。
ベイクドモチョチョ:それでも文字とか見えづらいですよね。
ソーイチ:寝る前ちょっとだけならともかく、長時間は嫌やな。
アマネ:あの、リーダー。これって【盲目】状態の影響って可能性ありませんか?
ユサタク:確かにお互いが干渉してる可能性はあるか。なぁ、目隠し外してもいいか。
ソーイチ:それで解消されるなら願ってもない事や。バッと外しちゃって。
許可を聞きすぐに目隠しを外されたのだが、残念ながら俺の視界に変化はなかった。
セキライ:空振りだったっすね。
ゼロ:少し残念ですが、逆に【心眼(序)】は【盲目】状態を完全攻略した事実でもあります。
ソーイチ:せやな。色や視力は【スキャン】の対象の時みたいにレベルで解決するかもしれへんし、しばらくはこの状態で我慢するわ。
ユサタク:ああ〜。それなんだが、ソーイチ。
ソーイチ:なんや?
ユサタク:気づいてないかもしれないが、今の状態は睡眠ボーナス込みでLv2だ。あと3時間ほどで悪化もあり得るぞ。
ソーイチ:あっ、たしかにそうやん!これ以上下がるのはキツすぎ!残り3時間しか残ってないのに!
ただでさえモノクロと低視力のダブルパンチを喰らっているのに、これ以上の負荷は背負いたくない。
フワフワ:それなら、またアーツ打ち続けます?大抵はスキルの発現とレベルアップは同じ行動ですし〜。
ゼロ:なるほど、それはアリですね。
ソーイチ:実験途中で【心眼(序)】覚えてSTとか余ってるもんな。キャラもそろそろ上がるし、回復分とポーション組み合わせたら、ボーナスなしでLv2までいけるかも。
ベイクドモチョチョ:そうと決まれば実験再開しちゃいましょう!
こうして再開した実験。スキルで目が見えるようになった事で、ポーションを飲む時の恐怖感は和らいでいる。
ゼロ:累計200回突破です!
ユサタク:発現した時の回数に並んだ。まだ続けるか?
ソーイチ:こっち腹に余裕あり。どうせサインの分は企画サイドの奢りやし、ジャンジャンおかわり持ってきて!
ベイクドモチョチョ:は、はい!
こうしてポーションを何本も飲み干し、【コピー】を無理してでも放ち続けた結果、累計250発目で【心眼(序)】のレベルを2に上げる事が出来た。
ソーイチ:祝・レベル2到達!
ベイクドモチョチョ:おめでとうございます!
ユサタク:おめでとう。この追い込みが無駄骨にならなくて安心したよ。
ソーイチ:こっちもや。で、上がった効果なんやが、色はそのままやけど、視力がちょっと上がったぽいわ。
ゼロ:おめでとうございます。予想通りではありますが、今度は上がり幅を調べたいですね。
アマネ:それなら次のターンまでに視力検査の表を用意しておきますよ。
ユサタク:ああ、頼んだぞ。
こうして心眼のレベルアップの効果もわかり、長かった3ターン目も終わりを迎えた。
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(今回のターンは濃かったなぁ。次は淡々とこなしていくぞ〜。……あれ?)
4ターン開始までの隙間時間にみんなはデータ収集や冒険、農協への対応に全員が向かう。そんな中、ポツンと1人取り残された俺は気付いてしまった。
(……サブビジョン開かれへんって事は、このまま10時間弱サブスクなしで、何もない景色を眺め続けなあかんのか?)
自分の状況がお遊びから本物の拷問に変わってしまった事実に。
次回は11月8日(土)午前6時に更新予定です。
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