第14話 モックン
「ヨシオ様。あともう少しでボス部屋につきますが、こういった木々で仕切られたダンジョンのボスはその部屋だけ何か特別だったりするのですか?」
2人の後をついてアイテムを拾っているとホルンさんが近づいてきた。
「そういわれてみればそうですね…決められた部屋にいるみたいですし…そのあたりどうなのでしょうか?」
どうやら結奈さんも気になったようで足を止めこちらに戻って来ている。たしかここのボスはモックンってファーナさんが呼んでたっけ。見た目は木の魔物でトレントみたいなやつ。2人でも倒せそうな気がするけれど、ここは前回と違って威力の上がった俺の魔法を試させてもらおうかな。というか、アイテム拾いだけどか少し飽きてきたしね。
「えーと、木々の間から見えるから部屋までいかないでも狩れるんだよね。もちろん届けばって条件がつくけどさ」
「むぅ…私の刀では届きません」
「糸なら距離によっては届きそうなので私が狩りますか?」
「それなんだけどさ、たまには俺にも狩らせて欲しいんだ。魔法の威力も上がったし確認したい」
結奈さんの武器だと届かないらしく少しがっかりした顔をしている。でもホルンさんはとても狩りたそうだ。これは俺の希望は通らないか…?
「そうですね…そのほうが確実かもですしお願いします」
「攻撃魔法ってやつですね…初めて見るので少し楽しみですっ」
どうやら俺が狩ってもいいらしい。ということならば遠慮はいらないだろう。
「ホルンさん結奈さん」
「「はい」」
「多分枝か蔦で引っ張られるのでもしそうなったら俺を支えてください」
「わかりました」
「他にはありますか?」
「他…」
何かあったかな…そもそもダンジョンで魔法を使うのすら久々だからな。聞かれてもそのあたりは思いつかないかも…
「んー…その都度対応で??」
「ではヨシオ様の魔法の邪魔をしないように気を付けておきますね」
「私は出来ることがなさそうなのでしっかりと由雄様を支えます」
よし、そうとなれば後はボスを視界にとらえるのみだな…といたいた。ファーナさん曰くモックンが。
「『ソリスト』」
まずは『ソリスト』で攻撃対象をお互いに絞る。これでホルンさんと結奈さんに俺の魔法もトレントの攻撃も当たらなくなる。そしていよいよレベルの上がった『プチメテオ』だ。
「『ミニメテオ』!」
『プチメテオ』はレベルが上がったら『ミニメテオ』に変わっていた。プチとミニの違いがよく分からないから実物を見たかったんだよね。そしてやっぱり俺の攻撃に気が付いたモックンが蔦を俺に飛ばしてきた。すかさずホルンさんがその蔦を切ろうと動き、結奈さんは俺の腕を引っ張る。
「な…この蔦切れないっ?」
あーそういえば『ソリスト』の効果教えていなかったな。失敗失敗。




