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 あ……あれあれあれれ~?????

 その〝液体〟を前に、私は声すら上げられなかった。

 ちょっ……!!? な、何ですか、〝アレ〟は!!? あれ??? 確か、私が最後に見た時はちゃんと、トウ本来の〝ピンク色〟だったのに、なぜあんな〝真っ赤〟な色に??? トウのコンポートって、時間を置くとあんなにも〝赤く〟変化するものなのでしょうか?????

 いやいやいや! そんなバカな!! 思った私は、すぐに神王様たちに飲むのをやめ――

「「ごくごくごく…………」」

「……あ゛…………」

 ――時すでに遅し。〝謎の液体〟は、二人の体内に取り込まれてしまった……。

 そして、

「……ん? 何だこれは? トマトジュース……じゃねぇな???」

「……ああ。つーか、何か、やけに甘みと渋みがあるような……何だこれ???」

「む? トマト……ではないのか? おい、エルよ? あれはいったい何のジュースなのじゃ?」

「…………」

 だらだらだら……瞬間、だった。私の全身からは、冷たい汗が噴き出していた。

 …………さぁ、どうしよう? まさか、分かりません……などとは言えるわけもないし、しかしだからといって正直に答えるわけにも…………

「……? 何じゃ? どうしたのじゃ?」

「……い、いえ、あの……そのぅ……」

「――トウのコンポートだよ?」

 その時だった。いつまでも答えない私を不思議に思ったのか、代わりにリムルさんが答えた。

 すると、当然……

「は? トウだと? 俺たちの世界でよく採れる、あのピンク色のか?」

「うん。そう。あのピンク色で、お尻みたいな果物」

「……で…で? そのピンク色のやつが、何でまたこんな〝真っ赤〟な色のジュースになるんだよ? そのコン……ナンタラっていうのは、最初からそういうもんなのか?」

「……え? ううん最初は全然違ったよ? 最初はトウの色と同じだったけど、そこに――」


 ――ガシャーン!!!


「……え?」

 突然、だった。

 コップの割れる音――私は瞬間音がした方向を振り向くと、そこには口から泡を吹く、魔王様の姿が……

 ――えっ!?




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