第四百四十六話・(条件設定と、敵の求めているもの)
『ネット通販で始める、現代の魔術師』の更新は、毎週火曜日と金曜日を目安に頑張っています。
さて。
俺の身に何が起こったのかよくわからんが、気が付いたら窓の外に夜空が見えている。
大型漁船の甲板上で意識を失った俺は、祐太郎と新山さんに船内に運ばれたらしい。
ふかふかのベッドの上で意識を取り戻した俺、傍らでは椅子に座って心配そうに居眠りをしている新山さん。
「まあ、ロマンスについては後日、改めてということで」
「うぉっ!!」
扉を軽くノックして、祐太郎が室内に入ってきた。
「お、おう、今はそれどころじゃないからな。それで、俺に何か変わったことはあるか? いや、ちょっと待ってくれ、ステータス画面を確認するわ」
「まあ、まずはそうしてくれると助かる。そのあとで、オトヤンが眠ってから何が起きたの説明する」
「ああ、それじゃあ……天啓眼・ステータス鑑定を頼む」
――ピッ
………
……
…
◾️乙葉浩介(神の器モード)
名前:乙葉浩介
年齢:17歳
性別:男性
種族:亜神(神の器処理済み)
職業:高校生/大賢者
レベル:45
体力 :256
知力 :247
魔力 :0(魔障中毒により消失するはずだが、神威化により効果なし)
闘気 :0(神威化)
神威 :17000(魔力換算値1700000、秒間10魔力を消失、8時間の睡眠による自然回復値の範囲内)
HP :1450
MP :0(神威変換限界値37000)
・スペシャルアビリティ
カモフラージュ(種族及び全てのステータス)
破壊神の神威+++
破壊神の器+(融合した神は存在せず)
ネットショップ・カナン魔導商会+++
空間収納チェスト++
自動翻訳 (初期セット)
鑑定眼+++(初期セット)
・固有スキル
一般生活全般 レベル17
神威制御 レベル12
魔力循環 レベル17
魔力解放 レベル17
魔力操作 レベル17
魔力変異 レベル17(レベルMAX)
錬金術 レベル17(レベルMAX)
属性融合術 レベル11
第一聖典 レベル15
第二聖典 レベル12
第三聖典 レベル10
第四聖典 レベル17
聖徳王の秘儀 レベル5
バイタリティ
魔集中毒EX (常時魔力枯渇状態、神威による魔力変換を自動継続)
神の器 (聖徳王の天球儀と魂レベルで同化し、器として完成)
………
……
…
「祐太郎……種族については一応は人間のままだったが、どうやら聖徳王の天球儀は、俺の魂と同化したらしい。そんでもって、俺は神の器として完成したらしいけれど、どうなんだろう……」
「ほう。つまりあれか、伯狼雹鬼たちの求めているものとして完成した……ということは理解できたが。奴らが何を目的として、魔障中毒を広げて器を欲していたのか。まあ、昼間の話し合いから察するに、オトヤンの身体に何かを降ろしたいというところだろうけれど、封印大陸に封じられている破壊神ダークではないことは想像がつく。災禍の赤月の目的が、あの封印を破壊してダークを復活させることだろうから」
「そうなんだよ。つまり、伯狼雹鬼とダークの目的としては、俺という器は必要ないんだよ……それじゃあ、ほかになにか目的があるっていうことなのか?」
そう腕を組んで考えているんだけれど。どうにもこの二つの繋がりが不明すぎる。
「例えば、乙葉くんの身体に破壊神を降ろして、何かを止めさせるのが目的とか?」
「おっと、新山さん、起きたのか……」
「うん。さすがに真横で声が聞こえていたら目も覚めるけれど、それは別に気にしないで。それよりも、乙葉くんの身体、魔障中毒が限界まで進行しているよね。大丈夫なの?」
ああ、診察で確認できたのか。
それは別に気にならないので大丈夫。
神威を魔力変換して、体を維持しているからね。
「それはまあ、神威のオート変換モードが常時発動しているから大丈夫だけれど。でも、今の新山さんの話だと、俺を器にしたのは別の目的っていうことだよね? でも、伯狼雹鬼たちの目的とは異なるから……うーむ。直接、話を聞いた方が早いよなぁ」
「まあ、それが一番だろうさ。ということで、そろそろ地球に戻る算段を始めるか?」
「ああ……と、ちょっと待って、外に魔族反応が集まりつつあるんだが」
俺の言葉で、祐太郎が部屋の外に飛び出す。
俺もベッドから飛び起きて甲板に移動したんだけれど、船り周囲には大量の魔族が集まっている。
結界の外で船を見ているように感じるんだけれど、特に攻撃を仕掛けてくるような様子もない。
「ははぁ、なるほどなぁ。それで、どうする?」
「ちょっと待ってくれ、話をしてみる……お前たち、この船に一体なんのようだ?」
祐太郎が外の魔族に向かって叫ぶ。
すると一瞬、魔族がざわめいだかと思ったら、サーッと集まっていた魔族の波が左右に開き、一人の身なりのいい魔族がこっちに向かってやってくる。
「これはこれは。魔人王オーガス・グレイスさまが四天王の方々には、ご機嫌麗しく。わたくし、怠惰のピク・ラティエさまが側近を務めていますラスティ・アルビオンと申します。皆さまにお願いがあって参りました。ここにいる者たちは、全て十二魔将さまが側近もしくはその関係者ばかり。主の反応が消滅し、大慌てでここに参った次第でございます」
「……話を聞こうか」
ん?
ちょいまち、主の消滅ってどういうこと?
そう思って祐太郎を見ると、ばつが悪そうに頬をぼりぼりと掻いている。
「まあ待ってくれ。祐太郎、そういえば白桃姫とかはどうなった? そのことについてちょっと説明して貰おうか?」
「そうですよ、八雲とかいう魔族の対処ですっかり忘れていましたよ。白桃姫さんたちとは会えたのですか?」
「あ、いや、すまん、すっかり説明していたと思ってたわ。一つずつ説明するから、魔族の皆はちょっと時間をくれ」
そう祐太郎が告げると、ラスティという魔族が頭を下げた。
そして俺たちは、祐太郎が告げた信じられない事実に呆然とすることになった。
いつもお読み頂き、ありがとうございます。
・この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
・誤字脱字は都度修正しますので。 その他気になった部分も逐次直していきますが、ストーリー自体は変わりませんので。




