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MAP機能で世渡りを  作者: 偽りの仮面士
2区画目 少年時代
172/303

紹介1

「改めて、グリムの集会を始めようか。僕の自己紹介はもういいかな?今日は、こちらのメンバーから自己紹介させてもらおうか」


僕の実力は濁しておく。かつての戦闘に毛が生えた程度だと思っていてもらった方が今は都合が良さそうだからだ。疑問に思われるような間が開く前にハイ!と元気よく手をあげるラタン姉。


「それならばボクからですね!ボクはラタンと申しますのです!こんななりですが夜灯の精霊で、縁あってキルヴィとは一番長い付き合いなのです」


「知っているかもしれないけど、ラタン姉は僕と一緒に戦争始めのスフェン攻防戦の時に活躍していた。攻撃魔法も近接戦もできる上に、知識量もある。つまりはどの距離でも対応できて補助魔法と回復もできるというオールマイティな立ち回りができる」


「戦争経験自体はそれっきりですが、それなりに人の間で生きてますので何か行き止まっていることがあるなら相談に乗ることもできるかもしれません」


こんな感じで自己紹介、戦闘評価と説明をしてみせる。すると、グリム側のメンバーが質問や感想を述べていく。


「スフェン攻防戦は俺も参加していて、たまたま近くで戦っていたけど盾を使ってのあの戦闘は凄まじかった。なんせ敵方の将軍の、首を吹っ飛ばすような威力の攻撃を捌いてみせたのだからな」


あのラタン姉の守りがなければ、僕は生きていなかったか少なくともこの国にはいなかったであろう。


「へぇ、お嬢さんが。何度かスフェンの町で似た子がお菓子をばかぐいしているのを見かけた気も……あぁいや、気のせいかな」


それも事実だ。スフェンにいる間はラタン姉はグルメを堪能するといろんな料理屋をしらみつぶしに抑えていく。特にここ最近は離れていたこともあり、新製品がないかと周り直しているらしい。


「肌の若さの秘訣はなんなのでしょうか!……あ、いえ、なんでもないですわ」


それは今の内容に関係ないです、ヨッカさん。そこまで気にする歳でもないと思うんだけどなぁ。後でボクの使ってる水とか教えますですって、ラタン姉もちゃんと手入れしていたんだ。


ラタン姉に対しての発言がやんだところで、次はクロムとスズが頷いて立ち上がり、名乗りをあげる。


「次は私が。クロムと申します。妹のスズとキルヴィ様の使用人をしております」


「スズです。兄も私もその戦闘には参加できませんでしたが、今はそれなりに戦うこともできると思ってます」


「クロムは近接戦が、スズちゃんは魔法での遠距離攻撃が得意だ。僕の投石技は両方ともできるから、中距離も得意だね。あと使用人だけど、奴隷じゃない。そこは勘違いして欲しくない」


最後に念を押したのは、旅の途中で知り合った人の中には僕の使用人と聞いて奴隷だと侮った人が何人もいたからだ。奴隷は持ち主に所有権が映るが二人は自分で持ったままの、ちゃんとした人だ。僕としてはグリムメンバーも奴隷にするつもりはない。


「キルヴィさんの従者か。戦闘が得意なら一度手合わせを願いたい所だ」


お互いに切磋琢磨できる関係が築けたら一番だ。クロムがグリムに顔を出すときは子供組に見本を見せるついでに訓練をしてもらいたい。


「二方、魔法はどの程度得意なの?属性は?」


戦いがあると想定した上でだが、魔法の性質を知っておかないと大惨事になりかねない。この質問に対し二人もちゃんと答える。


「戦闘面での頼もしさはわかりましたわ。その他で得意なことってありますの?」


二人とも料理ができる事と、クロムはサバイバル知識があり、スズちゃんは治療ができると伝える。美味しいご飯は士気にも関わるからね。


「私はグミと申します。先の方々のように戦闘面での活躍は見込めませんが、裏方……経営面では経験はそれなりにあるつもりです。よろしくお願いします」


続いたのはグミさんだ。


「グミさんは町の運営を長く行っていたことがある確かな実力者だけど、訳あって今は僕の仲間になってもらってる。知識量は僕よりも多い参謀位置なので困ったことがあったら相談してほしい」


将来的にはグリムの実質的な運営の実権を任せてしまいたいと相談した所、本人含めパーティの皆からそれは丸投げ過ぎだと怒られた経緯がある。献策はしてくれるそうなので、それを参考にしながら運営していくつもりだ。


「元町長ってすごい肩書きじゃないか……キルヴィさん、あんた本当に何者だ」


僕は僕だと曖昧に微笑んでみせる。アムストルの確認の報告は未だこの地には持ち帰られてないが、おそらくそれも春になれば流れ着く事だろう。グミさんも町の名前を伏せた以上、踏み込まれることは望んでいないようだ。


さて次はどんなすごい肩書きが飛び出てくるかとグリムの面々の視線は残るモーリーさんに集まった。ついついモーリーさんも恐縮してしまう。


「あ、あの……モーリー、です。私なんかただの兎型のライカンスで、町娘で、他の人と違いこれといった特技はないです。クロムさん、私はやはり場違いですよぅ」


涙目になりながら、近くにいるクロムに助けを乞う。さてどんな反応になるか。

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