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電源を入れても直ぐに動かない。

ある日事件が起きた。


 ヘリコプター搭載艦でもないのにHS2B型ヘリが着艦するが如く接近すると言うのだ。


 ここまでは事件ではない、訓練だ。事件はここから。


 手旗を持ってヘリを誘導するのは「まきぐも」で唯一誘導員の資格を持つ2曹だ。


 彼は不安定な丸みを帯びた大砲の上に登り、そこで誘導を開始した。


 何のための訓練なのか・・・・・・忘れちった、ゴメンナサイ。


 ヘリはゆっくりと彼に誘導されて「まきぐも」に近付いてきます。風圧で吹き飛ばされそうになりながらも彼は誘導を続けましたが、この時、事件が起こりました。


 なんと彼が足場にしている三インチ連装速射砲が回転を始めたのです。


 彼は焦りまくりましたが、同時にヘリも大変だったでしょう。


 訓練は中止され、ヘリは緊急離脱。


 大砲が動いた原因は、訓練と言う事で大砲にも操縦席に人員が配置されていました。


 その隊員が、あまりにもヘリが接近したので大砲の砲身が邪魔になるかも、と思ってしまい、上に人が乗っているのに大砲を横に動かしてしまったのです。


 誘導員の彼は怒ったのですが階級が上の台長だったので強く言えなかったのでしょう。


 艦橋当直の時に机に、どのぐらい危険だったのかを漫画付きで書き残していました。


 下手だったけど面白い漫画だったことを覚えてます。


 その三インチ連装速射砲ですが、以前書いたかも知れませんがもう一度書きます。


 この砲には真空管が使われています、一部屋分。


 居住区の横に四畳半程度の部屋があるのですが、この部屋が大砲の動力装置で部屋イッパイに大きな真空管が並んでいるのを見ました。


 電源を入れるとブゥウン! という音と共に体に悪そうな青い光を全ての真空管が放ちます。


 なので電源を入れても直ぐには動きません。


 流石昭和41年就航の艦ですね、昔のテレビと一緒ですね。

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