ぬっ、猪口才な小僧目。名を、名を名乗れっ!! 赤胴、救助訓練だっ!! パートツー。
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
「よし、今回は先々週のダイジェスト番だ。と言いたいけどその前に」
「なによ又尺伸ばし ?」
「いや少し気になることがあってね、その事を皆に聞いてもらおうかなーって」
「気になることねぇ、いいわ聞いてやろうじゃない。でも又夢落ちだったら怒るわよ」
「う、うん、現実の事だから大丈夫だよ。実は会社での事なんだけど、あっ、うちの会社は有明海の周辺にある工場なんだ」
「待った、あんまり詳しく言わないでよ」
「あ、そうだね、この辺にしとく」
「それで気になることって何よ」
「うんそれがさ、最近よく工場の上空を飛び回る航空機があってね」
「飛行機ぐらい何よっ、今で頭の上を一機か二機飛んでるわよ」
「いや旅客機じゃないんだ」
「じゃあヘリコプターあたりでしょ、陸自のチヌークや戦闘ヘリならたまに見るわよ。高い所飛んでてよく見えないけど形でわかるわ。後音でもね」
「音で分かるなんて凄いな。でも近い、近いけど違うんだなぁ」
「何よもたいぶって、早くしないとこれで放送終わっちゃうわよ」
「おっとそうでした。それがさ、オスプレイをよく見るようになったんだ」
「オスプレイ ? オスプレイってあのオスプレイ ?」
「うん、よく分かんないけどそのオスプレイだよ多分」
「プロペラが大きくてヘリと飛行機を混ぜて二で割ったような航空機 ?」
「うんうん、それで間違いないよ。最近よく工場の上を通過するんだ、それも低空で」
「低空ってどれぐらいの ?」
「多分千メートル以下だね。ハッキリと見えるし少し斜め下から見てる感じがする」
「低空で……。色は ? どんな色してたの」
「うん、まるで海自みたいに白かった。いや少しくすんだ灰色だったかな」
「へぇ、それってよく見るのよね。どの方向に向かってるの ?」
「一定の方向性は無かったね、何回か見たけどいつも違う方向に向かっていた」
「因みに近くに飛行場とかあるの」
「そんな近くには無いね。でも時々陸自のヘリが三千メートルぐらいの高さで飛んでいくのが見えるよ」
「フーン、そんな低空で何をやってるのかしら」
「うん、それが分からないから気になるんだよ」
「なるほど、じゃあこの話はこれでお終いね。それじゃあ救助訓練のダイジェストをー」
「待った ! もう疲れたから又今度にしない ?」
「あら、けっこうな時間お喋りしちゃったわね。でもダメよ、タイトルにも書いちゃってるし」
「そこを何とか、ねっ、続きは必ず。ねっ」
「しょうがないわね、分かったは。でも次回は絶対よ。それじゃあみんなー」
「「バイビーー」ありがとー」
ガタンと終わりのフリップが落ちてくる。




