64式はエアガンでも使い物にならなかったよ。ジャバら式ってなに? 電動式マガジンってなに? 五万なんて実銃より高いんじゃ無い?
「3」「2」「1」「ドッカーン」
「わーい」「なぜなにじえいたい」
相変わらず何処かで見たようなフリップの後、猫耳メイドの和美と大きな着ぐるみを着た(変身した)まきぐも君が映し出される。
「みんなー元気ー、解説の和美お姉さんだよー。そしてー」
「僕は護衛艦の妖精まきぐも君さ。さてお姉さん今週も行進の続きだね」
「そうよ、今週は更新中に行われる行動を解説するわ。先週は行進中の方向転換を解説したけど、微妙にコースがズレてきたらどんな風に修正するのか分かる? まきぐも君」
「えっ、右へ進めと言ったら90度曲がっちゃうから・・・・・・、どうするのかー分かんないや、降参するよ。教えてお姉さん」
「そんなに難しくないわ、縦隊斜め右へー、すめ! で大丈夫よ。後は適当に先頭列が修正するから」
「そっか、斜めが付くんだね」
「でも四列縦隊の誘導は難しいの焦れば焦るほど変な方向にドンドン進んじゃうし、木ぐらいならそのまま避けられるけど壁とかに当たったら最悪ね」
「でも一番下っ端の『士』のままだったらそんな号令をかける事って無いよね?」
「まあそうなんだけど一応経験しといた方がいいんじゃないかな。後は行進中に『足をー、かえ!』という号令があるわ」
「足を変える? なにそれ」
「行進中は足を揃えるのが基本なの、左、左、左右! てな感じで合わせて歩くんだけど、この号令がかかったら皆一斉にスキップするの」
「スキップ? ああっ、なるほど足が変わるね」
「行進はまだ色々あるんだけどこれぐらいにして、次はライフルを持った行進について解説するわね」
「・・・・・・正直に言おうかお姉さん、途中で興味が無くなった。と」
「し、失礼ねまきぐも君、ただ鉄砲を持っての行進が格好良くてー」
「はいはい、じゃあその鉄砲を持った行進の解説をお願いするよお姉さん」
「う、うん、それじゃあ解説を始めます。ライフルを持って整列すると『儀仗隊』と言われる事もあるわね、これは慰霊祭や式典で良く見かけるんだけど今回のは訓練で、白いライフルを蹴ったりクルクル回したり放り投げたりしないわ」
「普通の軍隊の銃を持ち運ぶ為の訓練なんだね」
「そうよ、まず銃の種類なんだけどここでは主にM1ガーランドと64式で解説するわ」
「M1ガーランドは二時大戦中に使われた米軍のライフルだね」
「ええ、よく知ってたわね。戦後自衛隊に大量に払い下げられたみたいよ、今は殆ど64式にかわってるみたいだけど」
「64式はあんまり評判が良くないね、銃の横にアタレと書かれているのは好きだけど」
「切り替えレバーの『ア』が安全で『タ』が単発『レ』が連発なのよね。それでこのライフル達の重さは約四キロなの、これを担いだり胸の前で保持して走ったりするわけよ」
「四キロかぁ、実際どの程度重いのか良く分からないね。あっ、いいとこだけどもう時間だよお姉さん」
「あらホント、次回はライフルを持って行進よ!」
「えっ、実際にやらないよね? それじゃあみんなー」
「「バイビーー」」
ガタン、と終わりと書かれたフリップが落ちてくる。




