#5,〝始動〟と〝変態〟。 5-1改
【視点・〝甲呀〟】
――20XX年、四月十五日月曜日。
この日、我らの部活……〝変態を迎える人生〟部は遂に、〝正式〟に発足された!!
では、これを機に、改めてそのメンバーを順次紹介することとしよう!
部長・緒方 泰介
幼少時より唯一人〝変態〟の称号を持つ、〝究極の変態〟。
刻んだ〝歴史〟の深さ、その数たるや、文字どおり〝星〟。
彼ならば! と常々俺は〝希望〟を抱いている。彼ならば、
俺たち影の者を〝正しい道〟へと誘ってくれることだろう。
副部長・緒方 なずな
〝全てはたいちゃんのために〟――その信念を掲げる泰介の姉。
愛すべきは泰介だけであり、泰介以外の人間は全て……〝敵〟。
泰介に降りかかるあらゆる脅威を全て〝力〟で葬り去ってきた。
……しかし、家では逆に〝何もせず〟、泰介に甘えきっている。
看板娘・小出 愛梨
〝愛梨に恋して小出 愛梨〟――という名言を生み出したほどの美少女。
容姿だけでなく成績もトップクラスで、性格も良いことから人気が高い。
しかしそんな彼女には誰にも言えない〝秘密〟があった――それこそが、
〝露出癖〟……彼女はそれを克服するために、泰介と共に入部を決めた。
戦闘員・鏡 桜花
学校から二駅先の町にある、鏡流古武術道場の総師範、鏡 信一郎の一人娘。
幼い頃は身体が弱くいつもアイリサンに助けてもらっていたが、それを克服。
今や逆に〝狙われやすい〟アイリサンを魔の手から護ることを心としている。
ちなみに基本的にアイリサンといることが多いが、友自体は多くいるらしい。
忍者・忍野 甲呀
――俺の正式な名前は、忍びの里〝忍野〟。第十七代頭領・忍野 甲呀。
〝新たな時代〟を生きるため、里からの指令で人里に下りてきた忍者だ。
……今はまだその任務の途中で、俺自身まだまだ未熟な忍びではあるが、
俺はいつか泰介の〝変態性〟を我が物とし、里にそれを伝えるつもりだ。
顧問・伊東 百合根
俺たちが通うこの学校の保健医で、この度正式に我が部の顧問となった。
先生といえば何かと厳しい存在を意識してしまうが、この先生は真逆だ。
生徒たちとはまるで友人であるかのように気軽に話しかけられ共に笑う。
――しかし〝保健医〟であるが故の〝純正〟の〝変態性〟……さすがだ。
――以上、計六名。
〝変態〟
〝弟愛〟
〝露出〟
〝不憫〟
〝変人〟
〝純正〟
――泰介たちは〝変態〟から〝変態〟し、新たな人生を迎えるために、
――俺は〝変人〟から〝変態〟し、新たな時代を生き抜くために、
相反する二つの大きな目的を持つ部活……それが〝変態を迎える人生〟部。
さぁ! 始めようではないか! 新たな〝人生〟を! 新たな〝時代〟を!
――俺たちは今、〝変態を迎える〟時なのだ!!




