表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
115/172

6-18




 ボクは慌ててマイクのスイッチを切り、再び入り口の方を向く……そこには、間違いない! ボクの〝大切な友だち〟……愛梨さんの姿があった。

 愛梨さんは、はぁ! はぁ! と荒い呼吸のまま、どよめく体育館内……しかしそれを気にすることもなく、列を避けて右側から急いでステージに向かって走ってくる。

 ボクはそれに混乱し、どうすることもできずに、ただ、あたふた、していると、ちょうど愛梨さんがそこを半分ほど進んだ――その時だった。立ち止って、愛梨さんは再び叫んだ。

 「泰介さんは悪くありません!! 悪いのは〝私〟……全部、〝私〟が悪いんです!!」

 「あ……愛梨さんっっ!? いったい何を……えっ!!?」

 さらに、その時だった。

 叫んだと思いきや、愛梨さんは、今度は〝スカートの下〟から〝中に手〟を入れ――


 えっ――!!???


 〝ソレ〟を見た瞬間、どよめいていた体育館内は、一瞬にして静寂に包まれた。

 愛梨さんは〝ソレ〟を、誰にでも見えるように高々と掲げながら、言い放つ。

 「皆さん! 〝これ〟を見てください!! これが何だかわかりますか!? ――そうです! 私の〝パンツ〟です!! たった今、皆さんの前で〝脱ぎ〟ました!! もちろん、スカートの下には何も身に着けていません!! もし、私の言葉を信じられないという方がいましたら、この場で〝スカートも脱いで〟それを証明してみせます!!」

 「なっ!? お、おい小出!! キサマ何を考えている!? そんなことをしてみろ! お前もただでは――」

 「構いません!!」

 愛梨さんはすぐ目の前にいた体育教師の言葉を跳ね返し、なおも続けた。

 「もしそれをして私が退学になるのであれば、それでも構いません!! ですが、その前に私は、皆さんに〝真実〟を伝えておかなければならないんです!!」

 〝真実〟――まさか!!?

「や、やめるんだ! 愛梨さん!!」

 それを悟ったボクは、すぐに走り出し、ステージから飛び降りた。

 だけど!!


 「私……〝変態〟なんです!!!!!」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ