表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/94

第75話 南野セブへ行け! 日本人いねえけどな

 順調のようで、なにかと問題を抱えたこの現場、とりあえず進んでおります。

 ただ、まあ、最悪の場合でも、最後に若干、予算外の出費があるかもしれないという程度の問題で、現場の進行自体にはあまり影響はないので、深刻な問題ではありません。

 まあ、この現場もなんとか無事収まるだろうと思っていたころ、定例会議で支店長より、爆弾発言がありました。


「南野、おまえ、セブへ行け」

「へ?」


 セブはしょっちゅう行ってますが、……潜りに。


「今度、セブで現場やるんだよ。おまえが行け」

「……今の現場は?」

「新しいやつが来るから心配すんな」


 いや、その人をセブの現場にやればいいんじゃね?


「そいつは日本じゃ所長やってるけど、海外ははじめてだ。そんなのを、日本人誰もいないところへ送れんだろう?」


 日本人誰もいないところ?

 そういや、セブ支店なんて聞いたこともないな。


「え、いや、ちょっと……、ひょっとしてほんとに日本人他に誰もいないんですか?」


「心配するな。最初だけだ。今度新しく、日本から若いの来る予定だから、そいつつけてやる」

「ローカルスタッフは誰が?」

「その現場用に新しいやつ雇ったから」

「そいつ、仕事できるやつ?」

「たぶんな」


 え、いや、……ハードル高すぎねえ!


「だいじょうぶだ。おまえならできる!」


 ……ははは。


「心配すんな。俺やOもときどき行ってやるから」

 とSさん。


 潜りにくるだけじゃないだろうな?


 こうして私はしばらくはこっちで引き継ぎと、次の現場の段取りをしつつ、セブ行きを待つ身となりました。


 ……だいじょうぶか、俺?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ