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第31話 安楽椅子所長、誕生

 ミステリーの世界には、安楽椅子探偵あるいはベッド・ディティクティブというものがあります。

 それはなにかというと、自ら足を使って操作することなく、椅子やベッドから動かず、話を聞くだけで事件を解決してしまう探偵のことです。

 まあ、その分、助手やら警察の人間がかわりに容疑者の話を聞きに行ったり、探偵の足代わりになるわけですが……。


 なぜこんな話をしたかというと、そうです、安楽椅子探偵ならぬ安楽椅子現場所長なるものが誕生したからです。


 は? と思った方は、前話を読んでみてください。


 はい、いましたね。すべって転んで足を骨折してしまった、某所長が。


 そうです。このせいで、Sさんは世にも珍しい安楽椅子現場所長にならざるを得ませんでした。

 朝、車で現場まで来ると、マネージャールームに行き、自分の机から動きません。

 ちゃんと手足がいろいろ報告してくれます。


 手足1 「はーい」私、南野。

 手足2 「はーい」Y君。

 手足3 設備Oさん。手足4 設備小僧。手足5 ローカル責任者。手足6 ローカルエンジニア1。…………。


 ええい、手足が多すぎるぞっ!


 よく考えたら、なんの不便もないな、こりゃ。

 まあ、今までもそんなに現場に出る必要はなかったんでしょう。けっこう出て歩く人でしたから、本人は不本意なんでしょうが、現場はなんの支障もなくまわる。


 むしろ、現場の人間からしたら、うろちょろされるよりよっぽどいいのかも?



 まあ、本人は上から嫌みも言われて、けっこうつらかったのかもしれませんが。

(いや、我らがすごい男、Sさんがその程度のことでめげるはずないっすよね)


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