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ハツユキちゃんは疑われてる

日本特殊能力者学園-学園長室-学園長視点


「えっハツユキちゃんが特殊能力者だったら?...可愛い...かな。」


 掲示板の【ハツユキちゃんについて語るスレ】の265が投稿したハツユキちゃんの特殊能力予想に「...可愛い...かな」っと投稿する。


 特殊能力学園の学園長をしている私は、3年前に投稿された「ボクっ娘幼妻の手料理~お疲れ様、ご飯にする?お風呂にする?それともボク?~」を見て、ハツユキちゃんに一目惚れした。


 頬を赤く染めながら優しく微笑むその初々しい姿に、同じ女性でありながらときめいてしまったのだ。


 それからハツユキちゃんを追っかける日々は幸福に満ち溢れていた!


 生放送でリスナーのお願いに押し切られて、ハツユキちゃんグッズが売り出された時なんて、誰よりも早く買った自信がある。


 そのグッズである「アニメキャラ風にデフォルメされたハツユキちゃんがプリントされているクッション」の使い心地は最高の一言で毎日、出勤する前に...


「...学園長仕事してください。」


「っ!?びっくりした!」


 ...ハツユキちゃんへの愛を妄想で膨らませていると、秘書によってその思考を強引に断ち切られた。


「って...あれ?マリア?いつから居たの?」


 秘書のマリアは昼食で席を外していたはずだが?


「えっハツユキちゃんが特殊能力者だったら?...ぐらいからですね。」


「結構最初からいたよねそれ?」


「お昼はカップ麺でササッと済ましましたからね。まさか、帰ってきたらサボって掲示板見てるとは...」


「あ、はは...」


 くそぅ...ぐうの音も出ない...大人しくスマホをポケットにしまった。


「でも、ハツユキさんとやらが特殊能力者と言われているのは気になりますね。WSAMBのデータベースの中にそのような人物登録されてなかった気がします。」


「本当に特殊能力を持ってないんだと思うよ?持ってたら小学校卒業時にある特殊能力調査の検査機に引っかかるはずだし。」


 特殊能力者は必ず12歳までに特殊能力に目覚めるというのは研究でもう分かっている。


 だから、小学校卒業と共に卒業生に特殊能力検査を行い、その検査に引っかかったもの...つまり特殊能力者はWSAMBのデータベースに登録され、特殊能力学園に強制的に入学させられる。


 ハツユキちゃんがデータベースに登録されていないということは特殊能力者では無いという決定的な証拠だ。


「白冬初雪さん17歳...ご両親共に他界...遠い親戚の白木さんが今の親権者...」


「...?まってまってまって!!!それなに?もしかしてハツユキちゃんの個人情報!?ダメだよそんなことしちゃ!!」


 秘書がタブレットを操作しながら何か話し出す。気になって聞いてみるとどう考えてもハツユキちゃんの個人情報だ。


「特殊能力者の疑惑のある相手を調べるために日本のデータベースサーバーにアクセスする権利が我々には認められていますからね。」


「それでも!1ファンとして勝手に個人情報を覗き見るのは!!」


「今は1ファンではなくWSAMBの職員として動くべきです。...特に特殊能力を持っていそうな感じではありませんね...身体能力的にも弱い少女といった評価ですね。」


 秘書の正論に反論できず、次々と明かされるハツユキちゃんの個人情報...思わず耳を塞いでしまいそうだ。



 .........さて、秘書が現在読み上げているハツユキちゃんの個人情報だが...ぶっちゃけた話、ほとんど嘘である。


 そもそもの話、白冬初雪という人物は、主人公と、主人公に協力している政治家によって作られた架空の人物である。


 TS後のハツユキちゃんの時に何かしらの理由で個人情報が求められる可能性がある。


 その時にハツユキちゃんの個人情報がないと困るため、当たり障りのない程度でそれっぽい感じの個人情報を作り上げたのだ。



 それを知らない秘書は偽物の情報を掴まされ、それを本当の情報だと思い学園長をいじるネタにしようとしてニヤリと笑っている........なんとも滑稽である。


「ふふっ...今ならWSAMBの職員としてハツユキさんの個人情報が見放題ですよ?」


 ...もう一度言おう...滑稽である。


「ふぇっ!?いや!でも!1ファンとしてそういう線は超えたくない! (……ふふっハツユキ) (ちゃんって17歳) (なんだ…)


「ふむふむハツユキさんが17歳ってことは調査を受けたのは5年前ですか...そう言えば、ちょうどその次の年に検査機の大幅なアップグレードがありましたね。」


「たしか...偽装能力のすり抜け対策とかだっけ?」


 何が言いたいの?...っという表情をした学園長に対して、秘書は険しい顔をしながら...言葉を続ける。


「はい。偽装能力によって検査をすり抜けることが出来るのが分かったので対策されたんです。もしかしたら...ハツユキさんもそれに近しい...能力だった可能性が...」


「ハツユキちゃんを疑うのか!!?」


「ちっ...違います!でも、最新の機器で再検査をお願いした方がいいかと!特殊能力が本当にないなら下手な噂話で疑われないようにハッキリとデータを出すべきでしょう。」


「それは...」


 特殊能力保持への疑いより再検査を要請することに関してはなんら問題はない...


 それも最新の機器が導入される前の検査を受けていた相手に対してなら尚更だ。


 学園長は、WSAMBの職員としての自分と1ファンとしての自分の中で意思が揺れ動いた。

特殊能力者学園の学園長はかなりのハツユキちゃんファンの様です。

ハツユキちゃんクッションとかちょっとほしいわ...

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