第46話 〜IYARASHII MONSTER〜!MIMIZU999!だまんごー。
「あっ、あれは、『ミミズ999』ねっ!」
宮村まんごが、目の前に現れたモンスターを見て声を上げる。
そう、まんごたちの目の前に現れたモンスターは、『ミミズ999』だ。
集合体になったピンク色のミミズがうねうね、ニュルニュルとしている。例えるなら、牛肉のミンチをただ丸めただけの塊のような感じだ。こねる前のあれだっ!
「ちなみに、どうして999なのでございますか?」
ドリア・ヌ・ロドリゲスが宮村まんごに尋ねる。
「たくさんいるからだよっ!」
このモンスターは、ミミズの集合体だ。本当に999匹いるのかは不明であるが、とりあえずたくさんいるのだ。
「で、そうそう、それでね。街の噂で聞いたんだけどね。この『ミミズ999』は、ミミズが1匹足りないらしいのよ……。そして、その欠けた1匹が合体した時には、世界が大変なことになるらしいのよ……。何でかはわからないけれど……ね。」
宮村まんごは、意味深な顔つきをして、それを語った。
もちろん、これが登場すれば世界が大変なことになるので、そいつが登場することはない……。(作者注: なろうでは、絶対にないです! なろうでは……ね。)
「みゅう〜!」
ニュル
ニュル ニュル
まんごたちが会話をしている間にも、ミミズ999は、まんごたちに向かって近寄ってくる。まんごたちを敵とみなしたらしく一直線に向かってくるのだ。
「来るわよっ! とりあえず、あいつを倒さないと! 変身よっ、ドリアちゃん! まんごちゃんとコアラさんは下がっててっ!」
「はい、でございますわ!」
2人は、各々の果物型変身装置を構え、『フルプリマンゴー』と『フルプリドリアン』に変身する。
ピカーーーーーン
黄色と山吹色の光が消えてなくなると、そこには、魔法少女『フルプリマンゴー』になった宮村まんごと、魔法少女『フルプリドリアン』になったドリアが立っていた。
「さぁ、こい、ミミズ野郎!」
「ええっ! できれば来ないで欲しいでございますが……。こい、ミミズ野郎! でございますわっ!」
宮村まんごとドリアは、杖を構えて、ミミズ999を迎え撃つ。
もちろん、高村まんごとコアラはドリアたちの変身の間に、後ろの方に避難していた。
ニュル〜
ニュル〜
「みゅう〜!」
ミミズ999は声をあげながら、宮村まんごに襲いかかる。
ニュル〜
ミミズの集合体から、一匹のミミズが飛び出し、体当たりをするかのように、宮村まんごに向けて飛びかかって来る。
触手の様に見えるが、触手ではない。ミミズだ!
「ノープロブレムッ!」
バシッ
宮村まんごは、レイピア型の魔法の杖で、そのミミズを弾く。
「みゅう〜〜!」
そして、ミミズ999は、同時にドリアにも襲いかかる。ミミズの集合体なので、多方面への攻撃が可能なのだ。
ニュル〜
ニュル〜
今度は、2本だっ!
「ひゃあ〜、気持ち悪いでございますわぁ〜」
「みゅう〜」 「みゅう〜」
ドリアは後ろに大きくジャンプして、それらを避けた。
「ガンバって、まんごさん、ドリアちゃん!」
高村まんごは、ミミズ999と宮村まんごとドリアの戦いを離れた場所から見つめるだけだった。
「あれ? そういえば、コアラさんは?」
高村まんごがキョロキョロと周りを見渡すと、コアラが退屈そうに木にもたれかかっているのを見つけた。
「そう言えば、コアラさんは戦わないの?」
「コアラ アンナイスル ヤクメ」
「そうか。そうだよね。案内してもらうだけでもありがたいのに、モンスターと戦ってもらうなんて、虫が良すぎるよね。……って、あれっ!」
高村まんごは、木の向こう側にミミズ999をもう一匹、見つけた。そのミミズ999も、まんごたちに向かって来ている。
「ねぇ、まんごさん! こっちからもミミズが来たよぉ〜! あれが噂の1匹じゃないの? ねぇ〜! このままじゃ世界が大変なことになるよぉ!」
「違うわよっ、よく見てまんごちゃん! あれも『ミミズ999』よっ!」
宮村まんごは、目の前のミミズ999の攻撃を避けながらも、少しずつ本体に切り掛かり、ダメージを与えていた。
彼女は、高村まんごの声に反応して、そちらを一瞥するが、すぐに視線を目の前のミミズ999に戻す。うっかりしてミミズに捕われれば面倒なことになるのだ。気の抜けないモンスターである。
「ちょっと、まんごさんっ! ミミズが迫ってくるよ……。」
高村まんごは声を上げる。果物型変身装置の『マンゴスチン・ハート』を持たない彼女は、ごくごく普通の小学3年生なのだ。モンスターとは戦えない。
「ええっ! きゃあ〜〜!!」
ミミズ999は、瞬く間に高村まんごの近くにやってきた。
「きゃあ〜! ……って、あれ? 襲われない……?」
近寄って来た『ミミズ999』は、高村まんごを攻撃せずに、宮村まんごの方に向けて、一直線に移動してゆく。
「あれ? なんで私は襲われないんだろう?」
高村まんごは、首を傾げた。
「まんごさんっ! そっちにもう一匹行ったよっ!」
細かいことは気にせずに、宮村まんごに状況を知らせるべく、高村まんごは大声を出す。
「わかったよっ! でも、こっちも結構手一杯なんだよねー。このモンスターは手数が多いんだよぉ〜」
宮村まんごは、ミミズ999からの攻撃を完全に防いでいたものの、思うように攻撃できず、防戦を強いられていた。
それにもかかわらず、宮村まんごの目の前には、もう1匹の『ミミズ999』がやって来たのだ。
「みゅう〜〜!」
「みゅう、みゅう!」
2匹のミミズ999は、お互いに声をあげつつも、近寄ってゆく。どうやら、この2匹のミミズ999は合体しようとしている様だ。
「あっ、こいつら……、合体するのか?」
宮村まんごは、ポツリと呟く。
「ええっ!? まんごさまっ! 大変なことになるでございますわっ!」
ドリアは、2匹のミミズ999を見つめつつも、何もできないまま、声をあげた。
「大丈夫。こいつらは、合体しても大変なことにはならないから!」
宮村まんごとドリアが見守る中、2匹のミミズ999はお互いを取り込むかのように合体してゆく。牛肉のミンチの肉塊と豚肉のミンチの肉塊を併せて、合挽きミンチを作るみたいな、そんな感じだ。
「みゅうツ〜」
合体した大きなミミズの塊は、鳴き声をあげる。
「あれが、『ミミズ999999』よっ! 2匹が合体したやつは珍しいから、頑張って倒して、魔石を手に入れるよっ!」
宮村まんごは、口元にニヤリと笑みを浮かべる。
この『ミミズ999999』は滅多にお目にかかれないレアモンスターなのだ。もちろん、レアモンスターの魔石は、それ故に高値で売れるのだ。
「でも、どうして999に999を足したら999999になるのでございますか?」
小学3年生のドリアにも、計算がおかしいことぐらいはわかったようだ。
「細かいことは気にしたら負けよっ! ただの名前だから……ねっ!」
宮村まんごは、ドリアの質問を一蹴する。彼女にも理由はわからないのだ。
「さすがに、こいつらとチマチマ戦っていたら、埒が明かないよね。じゃあ、大技で一気にやっちゃおっか?」
「では、わたくしが行きますですわっ!」
そう言って、ドリアは杖を構える。
「では、行きますわよっ! これが、『インシューD』の新たなバリエーション!
堅牢な棘に身を固め、黄金よりも貴き果実!
麝香纏いし果物の王!
妾は其方。其方は妾。妾と其方は共にあり!
妾の行く手を阻む、愚かなる畜生を!
妾の力を持ち、消滅させん!
インフィニティ・シューティング・ドリアンッ! 1000000個!」
百万個の光の玉が、ミミズ999999に襲いかかる。ミミズ999999の中に、本当に999999のミミズがいるのかは定かではないが、百万個の光の玉は、ミミズ999999に容赦なく降り注ぐ。
ドドドドドドドドドド
ドドドドドドドドドド
ドリアーーン!!!
爆発の後には、ミミズ999999の魔石が1つ落ちていた。
2匹のミミズ999が、合体して1体のミミズ999999になったため、それを倒した後に残る魔石は1つだけだ。
「おほほ〜。わたくしの方が、一粒上手だったようでございますわね……。」
ドリアは杖を構え、キメ台詞を言う。
「わぁ〜、ドリアちゃんかっこいい〜!」
高村まんごは、ドリアに向かって拍手をした。
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まんごたちは、その後も数回、ミミズ999に遭遇した。しかし、そのミミズ999たちはとは別々に遭遇したため、それぞれを個別に倒した。
結局のところ、まんごたちはミミズ999の魔石を6個も集めることになった。
「けっこう森の奥の方まで来たよねー」
高村まんごが言う。
「そうでございますわね。これだけ森の奥に入ると道に迷いそうでございますわね〜。」
「そうだよねー。しかも私は、こっちの方にはあまり来ないからね。この森の中をこんなに進むのは初めてなんだよ。ってことで、私はこの辺りは詳しくないんだ。コアラさんの案内だけが頼りだよね」
宮村まんごは、すぐ横を歩いていたコアラに視線を投げた。
「コアラニ オマカセ」
コアラは、任せろと言わんばかりに、胸のあたりを手で叩く。
ペチィン
コアラの、アシカの様な平べったい手が、その胸に当たり、乾いた音を立てた。
どん
次回に続く!
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私、高村まんご。小学3年生。
今日も張り切ってダンジョンを冒険中だよー。
何よっ? みんなミミズが好きねーって。
そうなのよね。
あの作品にも、あの作品にもミミズは出て来たからねー。
もはや定番ネタだからねっ!
しかも、みんな色々と名前を変化させてるからね〜、もぅ名前が厳しいのよ……。
だから、この魔法少女マンゴ☆スチンA’sでは1匹少ないパターンよっ!
何から1匹少ないって?
そんなん知らんがなっ!!
まぁ、そうしたら、そうしたで、違う意味で名前がやばくなったけど……。
でも、これは偶然だからねっ!
きっと、あれも、1000から一つ足りない、だから未完成なとか、そんな理由で999って名前つけてるんでしょ?
でも、こっちもね、1000にするわけにはいかないのよっ!
ドリアちゃんの必殺魔法の新しいバリエーションも、かっこよかったよね〜。
光の玉が百万個も出てくるんだよ〜。
10x10の時は100個だったのにねー。
もう百万個も出てきちゃったんだよ……。
これがインフレってやつね……。
これ以上、どうすんの?
ん〜。難しいねぇ〜。
さぁてと、次回は、ファンタジーの世界にはおなじみの『女神さまっ』が出てくるよ!
きっと美人な女神さまっに違いない!
しかも泉から出てきたりするんだよっ!
あ〜、あれね。あれ。
ものを泉に落としたら、女神さまっが訊いてくるのよね、
あなたが落としたのは金のまんごちゃんですか?
それとも銀のまんごちゃんですか?
それとも、濁点のない綺麗なまんごちゃんですか?
……って、
ダメよっ!!!!
まんごちゃんは濁っているから生きていけるのよっ!
綺麗なまんごちゃんではありません! 落としたのは、ピンク色のまんごちゃんですっ!
……って、
それもっ! ダメよっ!!!!
それもっ、綺麗だけど、綺麗じゃない!!!!
まぁ……、本編はたぶん、まともだから。
うん、たぶんね。ちょっとはまともだよ。ちょっとは……。
じゃあ、次回もよろしこ〜。
次回!
魔法少女 マンゴ☆スチン A’s
『第47話 しじみ食ってるか? しじみだよ、しじみ!だまんごー』
だよっ!
絶対に読んでねっ!
マンゴスチン! カジュー! ヒャクパーセントー!




