第41話 ダンジョン案内!コアラさん!だまんごー。
「ワタシ コアラ」
桃の世界樹の『プーモちゃん』の後ろから現れたのは、『コアラ』と呼ばれた小さい動物だった。
この案内役の『コアラ』は、コブラとアシカとライオンのキメラだ。
頭がコブラで、胴体がアシカ、そして、下半身がライオンだ。ライオンの足で二足歩行をしているが、手はアシカの手なので、不器用そうである。
もちろん、しっぽはライオンのしっぽだ。機嫌がいいのであろう、コアラの後ろでは、もふもふの尻尾がブラブラと揺れている。
もちろん、動物のような外見をしているが、コアラは『精霊』である。よくある設定だ。
「コアラ オマエタチ アンナイスル」
身長が50センチほどの小柄なコアラは、まんごたちの近くに寄って来た。
コブラの顔が不気味といえば不気味だが、黒くクリッとした瞳は、どこか可愛げがある。
「コアラ……さん? よろしくお願いします」
高村まんごは、くんにしようかさんにしようか悩む。パッと見ただけでは性別がわからなかったのだ。
「あのぉ……。コアラ様は、オスでございますか、それともメスでございますか?」
戸惑う高村まんごの横で、ドリア・ヌ・ロドリゲスは、素直に性別を訊いた。
「コアラ メス」
コアラは、片言の日本語で答えた。日本語はちゃんと理解できるが、うまく話せないのだ。
そして、このコアラはメスだった。
このダンジョンでは女だけのパーティーになるようだ。
(作者注:ハーレムを期待している読者様には申し訳ございませんが、何故かパーティーが女の子だらけになってしまいました。すみません。)
「じゃあ、コアラさんだね。よろしくお願いします」
「よろしくお願いいたしますわ」
「よろしく!」
3人からの挨拶に、コアラはこくりと頷いた。
「ヨシ ダンジョン ハイル」
コアラは、そう言って、プーモちゃんの方に目を向ける。
「さぁ、それでは、行ってらっしゃいませ」
桃の世界樹が淡く光ると、樹の幹の真ん中に不思議な力で穴が出来上がった。
コアラのすぐ目の前に、1メートル30センチほどの大きな穴が出来上がったのだ。
「オマエタチ ツイテコイ」
そう言って、コアラはその穴に入ってゆく。
3人も、コアラから離れないように急いで穴に入って行った。
宮村まんごは屈まないと入れないが、小学3年生の高村まんごとドリアには、ぴったりのサイズだった。
まんごたち3人は、明かりで足元を照らしながらも、コアラの後に続いた。
――――――――――――――
「うわぁ、なんかドキドキするね」
高村まんご達は、ダンジョンに向かう暗いトンネルの中を歩いている。
「まぁ、最初だけだよ。そのうち慣れるよ」
宮村まんごは、何度もダンジョンに入ったことがあり、この暗いトンネルの中を歩くのも慣れたものだった。しかし、彼女にとってはこのトンネルは少し窮屈なものだ。そして、宮村まんごだけが、窮屈そうに体を屈めて歩いている。
「まんごさんは、よくダンジョンにお入りになられるのですか?」
ドリア・ヌ・ロドリゲスは、高村まんごの前を歩きながらも、後ろにいる宮村まんごに問いかける。
ドリアが後ろにライトを向けると、宮村まんごのふくよかな胸がちょうど目の前でたわわに揺れていた。宮村まんごが体を屈めているせいだ。
重力によって下に引っ張られながらも、マンゴーオパイはぽよぽよと軽やかに振動していた。
「うん。たまにね。でも、修行のために、目的地もなく、その辺をウロウロしているだけだからね。どこか目的地を決めて旅をするのは、今回が初めてかな」
「そうですかぁ……。」
ドリアは、頷きながらも、ライトを宮村まんごの胸に向け、その揺れを興味深そうに眺めていた。
「ちょっと、ドリアちゃん! あんまりそこばかり照らさないでっ……。って、そんなこと言ってる間に、ほら、明るくなってきた。あそこがダンジョンの中だよ!」
暗いトンネルを抜けた先には、広大な草原が広がっていた。
「うわぁ〜、すごい!」
「広い草原ですわぁ〜」
高村まんごとドリアは感嘆の声をあげる。
ダンジョンの中は、不思議な力で明るくなっている。そして、昼夜は一応あるが、時間はよく分からない。
今は、昼のようであり、辺りは明るかった。
コアラに連れられて3人がたどり着いたのは、広大な草原の真ん中だった。3人は大きな木にできた穴から出て来たのだ。
3人の後ろにある大きな木が、ダンジョンの中から見たプーモちゃんの姿である。
「すごく広いでございますわねぇ〜」
ドリアは、はしゃぎ声を上げる。
「あっ、でも……、あんまり遠くに行くと、一日じゃ帰ってこれないかも……。」
高村まんごは、急に不安そうな声を出す。大きすぎる草原を前に少し怖気付いているのである。
「大丈夫よ、まんごちゃん! ダンジョンの中では、時間と空間がおかしなことになってるからね。実際の時間でいうと、多分、今日中には帰ってこれると思うよ。パッと行って、パッと帰って来ようよ!」
宮村まんごは、サムズアップをして、高村まんごに笑顔を向ける。
「はい!」
高村まんごは、大きく頷いた。
「オマエタチ イクゾ」
コアラは、草原に向けて歩き始める。
「あっ、待って、コアラさん!」
3人は、コアラの後ろをついて、その広大な草原に歩みだした。
日差しがあるが、あたりはそれほど暑くはなかったため、3人はコートを着たまま歩いていた。
――――――――――――――
「あそこに街が見えるでしょ? あれが、このあたりで一番大きな街で、『キンショウタウン』って言うんだよ」
まんごたちが草原をしばらく歩いた時だった、草原の向こうに街が小さく見えてきた。それほど遠くはない距離である。
「あっ、ほんとですね!」
高村まんごも、遠くの街を目で確認した。
「あっ、そういえば、まんごさんもステータスオープンができるのでございますわよね。わたくしたちは、まんごさんのステータスは、まだ見てないでございますわ……。」
ドリアは手をポンと叩き、宮村まんごの方に視線を投げかける。
「あっ、そうだよね、ドリアちゃん。そういえばまだ見てないよね。ドリアちゃんのは見たのにね……。」
高村まんごも、ドリアに合わせて、宮村まんごの方に視線を投げかけた。
「ちょ……。そういう言い方をされると……。」
宮村まんごは、ぽりぽりと頭を掻いた。
視線を泳がして惚けようとしたが、2人からの熱い視線に、宮村まんごは、フゥとため息をつく。
「もぅ、仕方ないわねぇ……。」
観念した宮村まんごは、『マンゴー・ダイヤ』を右手に握り、呪文を唱える。
「私の全てを顕にしてっ!
花びら満開!
ステータスオープン!」
宮村まんごが呪文を唱え終えると、宮村まんごの前に、四角い『ステータスウィンドウ』が現れた。
「さすがに、ドリアちゃんよりも強いとは思うわよ……。私は一応、高校生だしねっ!」
体力(LP) 69
フルーツ力(FP) 472
魔法攻撃力(MA) 35
魔法防御力(MR) 35
虫力(MSI) 26
オパイ(OPI) 23
「わぁ〜すごいですわぁ! オパイ(OPI)が23もありますですわ!」
ドリアがステータス画面を覗き込み、驚きの声を上げる。
ドリアは、オパイ(OPI)値の数字がどの程度の意味を持っているのか理解していなかったが、ドリア自身が『0』であったので、宮村まんごの『23』という値は、かなり高いということは理解したのだ。
「えっ……、そこ? もっとさぁ、フルーツ力が472もある〜! とか、魔法攻撃力と防御力が同じの万能型だ〜! とかないの?」
宮村まんごは、ドリアにツッコミを入れる。
「まぁ、私たち、まだこの数字がどれくらいすごいのかよくわかってないし……。」
高村まんごは、そう言って頬をぽりぽりと掻いた。
「じゃあ、見せる意味ないじゃん〜」
宮村まんごは、高村まんごにもツッコミを入れた。
「いや、どんなものなのかなぁ〜って知りたかったんですよ。まんごさんのステータスが高いってことがわかったので、私は安心しました!」
高村まんごは、宮村まんごに笑いかける。
「もぅ、まんごちゃんも、うまいこと言って……。どうせ2人とも、私のオパイ(OPI)の値が見たかっただけじゃないの?」
宮村まんごは、小さく肩を落とした。
「はは……。そんな……、ね……。」
「おほほ……。で、ございますわ……。」
高村まんごとドリアは、お互いに視線を合わせ、わざとらしく笑いながら頬をポリポリと掻いた。
「オイ! モンスターガデタゾ」
突然、コアラが大きな声を上げた。コアラは、ステータスで遊んでいる3人を振り返り大きく手を振っている。コアラの手はアシカの手なので、短い……。しかし、頑張って振っているのだ。
「行くよっ! まんごちゃん! ドリアちゃん!」
「はいっ!」
「はい、でございますわっ!」
3人は、大急ぎでコアラの元に駆けつける。
「きゅう〜」
「きゅう〜」
周りよりも色の濃い草むらの中から、可愛らしい声が聞こえた。
ドン!
次回に続く!
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次回予告
ついに、まんごたちの目の前に現れたモンスター。
しかし、果物型変身装置を持たない高村まんごは魔法を使えない。
戦力外の高村まんごを守るべく、宮村まんごは、ドリアとともに魔法少女に変身し、モンスターに立ち向かう。
3人の行く手を阻むモンスターの正体は一体?
そして、3人は、モンスターを無事に倒すことができるのか?
次回!
魔法少女 マンゴ☆スチン A’s
『第42話 服が汚れたなら、脱げばいいじゃない?だまんごー』
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