第18話 まぺかちゃん!可愛がられる!だまんごー。
「じゃん! これが新しいうちの家族の『まぺかちゃん』だよっ!」
部屋に入ったまんごは、いの一番にドリアにまぺかを紹介した。
まぺかは、体長20センチメートルほどのクサガメである。性別はオスだ。
先日、巨大な虫と戦っていたまんごを助けた際に、まんごに拾われたのだ。
専用の水槽が用意され、その中で飼育されている。
まぺかは日本語を話せるので、まんごと意思疎通も可能である。割と好きなものを食べ、水槽の中で自由気ままに生活していた。
「わぁ〜、かわいい亀ですわぁ〜」
ドリアは、水槽の外から、まぺかを眺める。
持ってきた荷物を床に置くと、すぐさま水槽に駆け寄ったのだ。
「あれ? まんごちゃん、まぺかちゃんは何を飲んでるのでございますか? しかも、これは灰皿でございますか?」
まぺかは灰皿に入れられた白い液体を飲んでいた。
「あぁ、そうそう。私のうちは誰もタバコは吸わないんだけど、何かでもらった灰皿があったんだよ。それが、ちょうどいい感じの大きさだったから、まぺかちゃんが水を飲むための器になったんだよ。でも、飲んでるのは、『カ○ピス』だよ」
ちょうどいい大きさの灰皿がまぺかの水飲み器である。
しかも、その灰皿には、水ではなくカ○ピスの原液が入れられている。
まぺかの大好物なのだ。
「まぺかちゃん! カ○ピス追加しとくねぇ〜」
まんごは、水槽の横に立ててあった瓶から、カ○ピスを灰皿に注いだ。
あまり冷たいものをあげないように、このカ○ピスの瓶は常温保存してある。
(おぅ、いつもすまんのぅ〜)
カ○ピスの原液を注ぐまんごに向かって、まぺかは声を出した。
「わぁ、まぺかちゃんは、しゃべるんでございますかぁ〜。すごいでございますわぁ〜」
ドリアは、驚いてみせた。
一応、形式的なやつである。
自身も魔法少女であり、しゃべる『果物型変身装置』も持っているし、しゃべる木にも会ったことがある。亀がしゃべったところでそれほど驚くことでもない。
「じゃあ、ドリアちゃんも餌をあげてみる? 直接あげると、可愛いよっ!」
まんごは、そう言って、ドリアにスルメを渡す。
「あ、ありがとうでございますわ。でも、スルメでございますか……?」
「うん。最近は、まぺかちゃんは、スルメばかり食べてるんだ。パパがあげてから、気に入っちゃったんだよ。ほら、こうやって……。」
まんごは、まぺかにスルメを食べさせる。
まぺかは、待ってましたと言わんばかりに、まんごの手からスルメをパクパクと食べる。
「ほんとですわぁ〜! 口を動かしている姿はとても可愛いでございますわねぇ〜」
ドリアは、目を開き、満面の笑みを浮かべる。
(スルメを肴に飲むカ○ピスは最高じゃき。やっぱカ○ピスにはイカが合うのぉ〜)
まぺかはスルメを咀嚼しながらも、カ○ピスに頭を突っ込み、それを飲む。
まぺかはスルメを肴にカ○ピスを飲むのが好きなのだ。しかもカ○ピスの原液を、だ。
しかし、これはあくまでも、まぺか個人の嗜好だ。全ての亀がこの嗜好を持つ訳では無い。
「そうそう、ドリアちゃん! まぺかちゃんは、頭を撫でられると喜ぶんだよ」
「こう、で、ございますかねぇ」
ドリアは、左手でスルメをあげつつ、亀の頭を右手の人差し指と中指で撫でる。指の腹を亀の頭に当てて、撫で撫でした。
(ええわい〜。ええわい〜。)
まぺかは満足げな表情を浮かべながらも、スルメを咀嚼する。
「そうそう、その調子だよ、ドリアちゃん! まぺかちゃんは喜んでるよっ!」
「そうでございすかぁ〜。でもなんか、オヤジ臭いでございますわねぇ〜」
そう言いながらも、ドリアはスルメを次々にまぺかに与える。頭もゆっくりと撫で続ける。
まぺかは、そのスルメをパクパクと食べる。時折、カ○ピスを飲みつつもスルメを堪能している。
スルメを食べながらカ○ピスを飲んでいたので、次第にスルメのカスがカ○ピスに浮いてくる。
「うん、まぁ、色んな意味で、オヤジの匂いがするねっ……。」
まんごは、笑顔でごまかした。
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夕飯の献立は、いたって普通のハンバーグであった。まんごの母の綾子の手作りのハンバーグである。
なんの変哲も無いただのハンバーーーグ! だ。
そして、夕食後、まんごたちはお風呂を堪能した。もちろん、3人で仲良くだ。
まんごと桃矢は、いつも一緒にお風呂に入る。ドリアが来てもその習慣は変わらなかった。
でも、まだ小学生だから、問題ない!!!
(しかしだ……。3人のお風呂シーンはカットですぜ……。すまねぇな、アニキ……。)
「いいお湯だったねぇ〜。でも、熱すぎちゃったかなぁ? お兄ちゃんは、いつもすっごい熱いお湯に入るからねぇ〜」
3人は、揃って風呂場から出てきた。
3人ともパジャマを着ている。
「おいおい、まんご! それだと俺が悪いみたいじゃないかよ。なぁ、ドリアちゃん、熱いお湯は気持ちいいと思うよね?」
「はい。少し熱かったでございますが、気持ち良かったでございますわ〜」
ドリアは、顔をほのかに赤めながら言う。
風呂上がりで体が火照っているだけである。他意はない。
「寝るときは、私のベッドで一緒に寝ようねっ、ドリアちゃん! お兄ちゃんが上で、私は下のベッドだから」
「はい、でございますわぁ〜」
ドリアは満面の笑みを浮かべる。
まだ火照って赤みがかった顔に、どことなく妖艶な笑みが浮かぶ。
「ねぇ、まんごちゃん……。お休みの前に……。」
ベッドに入ったドリアは、すぐ隣で横になっているまんごの耳元で囁く。
「お兄ちゃんが上で寝てるからねぇ……。ちょっとだけだよ」
何のことなのかを理解したまんごは、顔を赤めながらも、ドリアの言葉に応じた。
「はい、でございますわっ……。」
「あ……、う……っ。」
「んっ……。」
上で寝ている桃矢にバレないように、2人はこっそりとキスをした。
「じゃあ……、おやすみ……。」
「おやすみなさいですわ……。」
2人は見つめ合い、小さな声で囁きあった。
2段ベッドの上では、桃矢はすでに寝入っていた……。
――――――――――――――
次の日の朝、まんごと桃矢は、ドリアと一緒に駅前のショッピングモールに買い物をしに出かけた。
「最近はね、うちのクラスではシール交換が流行ってるんだ。私は、このシールを買ってくよ」
まんごは、立体シールを選ぶ。この立体シールは、シールの表面がぷっくりと膨らんでいるのだ。
いくつもあるシールの中から、緑色のツインテールをした女の子の立体シールを選んだ。
「へぇ〜、可愛いでございますわねぇ〜。わたくしも1つ買っていくでございますわ〜」
ドリアも、耳の大きな白いわんこの立体シールを選んだ。
「そう言えば、ドリアちゃんのクラスでは何が流行ってるの?」
「そうですわねぇ〜、わたくしの周りでは、『ゴム跳び』が流行っているでございますわ」
「へぇ〜、ゴム跳びも面白そうね。今度、また一緒にやろうよ」
「はい、でございますわ〜」
ドリアは笑顔で大きく頷く。
3人は、昼過ぎまで買い物を楽しんだ後に、駅まで向かった。
そして、ドリアは、電車に乗り、帰って行った。
長かった9月の連休もあっという間だった。
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私、高村まんご。小学3年生。
魔法少女兼同人作家だよっ! 同じく魔法少女兼同人作家のドリア・ヌ・ロドリゲスちゃんと『フルーツキングダム』として活動中だよ。
さて、ドリアちゃんとちゃんと遊んだし、充実した連休だったわぁ〜。
ちゃんと同人活動もしているから大丈夫だよ!
ちゃんと書いてますよっ!
連休が明けたら、学校も始まるし、気合い入れてかないとね。
え?
『灰皿カ○ピス原液』はいいのかって?
いや、別に灰皿でカ○ピス飲んでもいいんじゃない?
知らんけど。
臭い?
あぁ、スルメの匂いがカ○ピスに……、移らないよっ!
いやいやそれよりも、2段ベットの下でイチャイチャしてるのはいいのか?
いいよね?
キスしただけだし。健全よ、健全!
でも、こっから先はねぇ〜、難しいのよ!
まぁ、遥さんが最近覚えた必殺技を使う手もあるけどね……。
『〜〜削除しました〜〜』
とか、
『【書けないよ!】』
とか、ね。
でも、まぁ、これらを使うにはまだ早いわよ。
さて、どんどんストーリーを進めて行くよ!
ストーリーが進むのは、食べるものが無くなったからと言うことではないよっ!
たぶん……。
まぁ、別に、食べ物にこだわる必要もないからね……。
まだまだあるわよ。シールとかねっ……。
まだ慌てる時間じゃないよっ!
ってことで、あの問題児が出てくるよっ。
誰かわかんない?
まぁ、そうよね〜。
でも、これから先、忘れられなくなるよ……。
あの野郎は、私の大事なモノに手を出しやがった……。
そう、あいつは、私を怒らせた……。
『岩下真小学校の赤い悪魔』と呼ばれる私を怒らせたのよ……。
え? 呼ばれてない?
初耳だって?
あぁ、そっか、じゃあ、嘘!
聞かなかったことにしてねっ!
それじゃあ、次回も、よろしくっ!
それじゃあ、バイバイ!
次回!
魔法少女 マンゴ☆スチン
『第19話 ねぶられた!?まんごちゃんのリコーダーだまんごー』
だよっ!
絶対に読んでねっ!
マンゴスチン! カジュー! ヒャクパーセントー!




