お節介(前編)
特別編での間違いを訂正いたしました。ご意見ありがとうございます。
佐々木との偽装デートを終え、その次の日。いつものように学校に登校してげた箱を開けるとそこには一通の手紙が入っていた。人目につかない非常口前に移動し、その手紙の中身を確認するとある意味予想外の内容が書かれていた。
『お前と琴音が付き合ってないのはわかっている。放課後、屋上に来い。2度とこんなことを考えられなくなるようにしてやるよ。』
手紙には短くそう書かれていた。差出人の名前は書いていなかったが十中八九あの自称3年生だろう。
「・・・。」
俺は手紙を読み終えた後、他の人の目に入らないようにごみ箱に捨て深く押し込んだ。
教室に入り、席に着くなりすぐに佐々木がやってきた。
「どうしたんだ?」
「なんだか無性に心配になって。」
エスパーか何かだろうか。
「・・・別に何もないぞ。」
俺は考えた末に先ほどの手紙の事は隠すことにした。色々と思うところはあるが佐々木に心配をかけたくないためだ。
「そっか、ならいいんだ。」
俺の考えに気付かなかったのか佐々木は「じゃあね!」と言って女子生徒のもとに戻っていった。
「・・・。」
「どうしたのさ、そんな顔して。」
窓の外の景色を見ながら放課後にどうするか考えていると淳が声をかけてきた。
「・・・お前はいつも通りでいいよな。」
「これは褒められているのかなそれとも貶されてるのかな。」
そんな会話をすると、淳は何故か俺の前の開いている席に腰を下ろした。
「なぜそこに座る。」
「翔斗の事だからまたなんか面倒なことに首を突っ込んでるんだろうなって思ったから。」
「淳。」
「ん?」
「俺は今、お前が怖い。」
「ってことはビンゴだったんだね。」
淳はしてやったりといった表情を浮かべた。
「別に細かいことまでは聞こうとはしないけど何かあってからじゃ遅いんだから言うなら早めにしてよ?」
淳は真面目な表情でそう諭してくる。
「いや、俺が悩んでるのはそういう事じゃなくてだな。」
「じゃあ、どういうこと?」
俺は思い切って本心をさらけ出すことにした。
「たかがクラスメイトの俺がそいつの個人的な事情に踏み込んでいいのかなってな。」
その言葉を聞いた淳は予想外の回答をしてきた。
「何言ってんのさ。そんなこと今さらだろう?放っておけないんでしょ。なら、翔斗が思う様に行動すればいいじゃないか。それで失敗したなら僕たちを頼ればいいしやってみないことには何もわからないだろう?」
「あ、あぁ・・・。」
淳の言葉に俺はただ頷くしかない。
「翔斗は今までもそうやって来たんだからこれからもそうすればいいじゃん。やる前から悩んでるなんてらしくないよ。」
「・・・。」
「どうしたのさ。」
黙っているのを不審に思ったのか話し終わった淳がそう聞いてくる。
「お前の言ってることは全部ド正論なんだろうが・・・」
「だろうが・・・?」
「なんかイラつく。」
「酷い!」
意外に好評だったため特別編はちまちま入れていこうかなと思います。




