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四大美女と完璧イケメンとその親友  作者: 星宮 誠二
二学期
52/82

いつもの日常

「席に着け、HR始めるぞー。」

夏休みが終わった最初の登校日の朝、教室で談笑しているクラスの連中に向かって担任の先生のやる気のない声が響いた。それを聞いた生徒たちは続々と席に着く。俺の周りで話をしていた澪や淳も同様だ。


「あ~、特にいう事もないからさっさと連絡事項伝えるぞー。この後はすぐに始業式だがくれぐれも寝るなよ以上。」

言い終わった先生はすぐに教室から出ていった。なぜ教師をやっているのか不思議になるくらいの無気力さである。


「翔斗、少しいいか?」

移動するまでそれほど時間があるわけではないが余った時間をどう過ごすか考えていると淳が話しかけてきた。澪の方に視線を寄越すとクラスメイトに囲まれていてその対応に忙しそうだった。


「なんだ?」


「・・・夏休みの間にあの2人から何か接触はなかった?」

そう話す淳の表情からは心配していることが感じられる。ちなみに、『あの2人』というのは藤本とお嬢様の事だろう。


「確かに接触はあったがお前の心配しているようなことはなかったぞ。」

俺はそんな淳を安心させるために俺はあるがままを話した。なぜこんなことを話しているのかというと昔、同じように淳が振った女子から俺が嫌がらせを受けたためであったりする。まぁ、嫌がらせと言っても悪評をあることないこと学年の連中に吹き込まれただけなので俺は大して被害を受けていない。


「そっか、よかった。」

話を聞いた淳はホッと息をついた。


『始業式を始めます。生徒の皆さんは体育館へ移動してください。』

すると、まもなくして校内にアナウンスが響いた。


「行こっか。」


「あぁ。」

俺たちは2人で一緒に体育館に向かった。始業式の内容はもちろん寝ていたので覚えていない。



「・・・なんでここに集まるんだ?」

放課後、シフトが入っているので学校から直接バイト先に行き、指定の制服に着替えてからカウンターの様子を覗くとそこにはなぜか淳・澪・舞の3人がいた。


「いや~、なんか集まっちゃうんだよね。」「そうそう、ここにいると落ち着くんだよ~。」

淳と舞からは申し訳ないという感情は感じられない。


「迷惑かけちゃってごめんね?」

澪は微笑を浮かべながら謝罪してくる。


「・・・はぁ、暗くなる前に帰れよ。」

こんなことが結構頻発にあるのだが毎回、澪が申し訳なさそうに謝るので俺も何も言えなくなる。


「やっぱり翔斗は澪に甘いよね~。」「私たちにももっと優しくしろ~。」

淳と舞が野次を飛ばしてくるが無視した。



それから3時間ほど経ち、町が赤く染まってきたころバイトも終わり外に出るとそこには帰ったと思っていた3人が立っていた。


「おっ、翔斗も来たことだし帰ろっか。」

俺が出てきたことに気付いた淳がそう話す。


「・・・2度目だがなんでいるんだ?」


「翔斗君が出てくるのを待ってたんだよ。」


「そうそう、帰るなら皆でって話になってね。」

澪と舞が説明をしてくれた。その言葉を聞くと、俺の胸の中が心なしか暖かくなった気がした。


「・・・まぁ、悪くはないか。」

その後、俺たちは4人一緒に帰った。

そろそろ文化祭ですかね~

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