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四大美女と完璧イケメンとその親友  作者: 星宮 誠二
一学期
24/82

暴露

淳・澪・高崎の3人による俺の家訪問は日が沈まないうちに終わった。俺は高崎を家まで送っていた。


なぜこうなったのかと言うと、時は5分程前に遡る。


淳『じゃあ、今日はこのくらいで解散にしようか。』


澪『明日も学校だしね。』


高崎『・・・ねぇねぇ、田宮君。』


俺『なんだ?』


高崎『また送ってもらってもいいかな?』


淳『へぇ?』


澪『えっ?』


俺『別にいいがなんでだ?』


高崎『少し話したいことがあるんだ。』


俺『分かった。』


高崎『ありがとね。』

そう言って、こちらをニヤニヤ眺めている淳と、なんだかそわそわしている澪と結衣を置いて高崎は俺の腕を引っ張って行った。そして今に至る。


「それで?話ってのはなんなんだ?」

無言で何も話さない高崎に向かって俺は声をかけた。


「二つあるんだけどどっちから聞きたい?メッセージの話と私の個人的な話。」


「なら、個人的な話のほうから頼む。」


「うん、わかった。と言うかこれは話というかお願いに近いんだけど・・・」

高崎は不自然なほどに顔を赤くしていた。


「これからは『高崎』じゃなくて『舞』って呼んでくれないかな?」


「・・・。」

俺が答えないでいると高崎は顔を赤めたまま「駄目かな?」と可愛らしく下から顔を覗いてきた。不覚にもその表情にドキリとしてしまった。


「別に構わないぞ。」


「ホントッ!?」


「あ、あぁ。」

俺が了承すると舞はかなり大袈裟に喜んだ。


「それで二つ目のこの間送ったメッセージの話なんだけどあれは言葉通りの意味だよ。」


「と言うと?」


「私はもう淳君が好きじゃないんだ。」

舞はどこか吹っ切れた様子だった。


「たくさん手伝ってもらったのにごめんね?」


「いや別に構わないさ。それがおま『舞だよ。』・・・舞の決めたことなら俺が言うことは何もない。」


「そっか、ありがと。」

お礼を言った舞はどこかホッとした様子だった。


「そういえば、前に淳君が翔君のことを『強い』とか言ってたけどあれってどういうことなの?」


「あぁ、あれはな・・・。ってちょっと待て、翔君ってもしかして俺のことか?」

流れにつられそのまま話を続けようとしたが舞の言葉の中に無性に違和感を感じたので話すのを止めた。


「うん、そうだよ?翔斗だと淳君と被っちゃうし、翔斗君でも澪ちゃんと被っちゃうでしょ?だから、翔君。」

舞は再び上目使いで「駄目かな?」と言ってきた。


「別に構わない。」

上目使いに勝つことは出来なかった。


「話の続きだが淳が俺に強いといったのはただ単に俺が昔、合気道と空手をやっていたからだな。と言ってももうやめてるが。」


「へぇ~、なんで始めたの?」

俺のキャラじゃないと考えたのか舞は動機を問いただしてきた。


「俺たち3人は昔っから一緒にいたんだがそれをネタにいつもいじめ紛いのことをされていて当時の俺と淳はみっともなく泣いてたんだよ。」


「澪ちゃんは違ったの?」


「あぁ、澪はいつもそいつらから俺たちを守ってくれていた。それが駄目だった。」


「・・・。」


「いじめ紛いの行為はだんだん澪だけに向いていった。それでしばらく経った後、今まで俺の前で1度も泣いたことのない澪が周りのことなんて気にしないで思いっきり声を上げて泣いたんだ。それ以来だな、習い事を始めたのは。」

俺は事の経緯を事細やかに話した。


「・・・つまり、翔君は2人を守るために力をつけたんだ。」


「カッコよく言えばそうなるな。」

舞は「そっか。」と言って立ち止まった。俺たちの目の前にはいつの間にか着いていたのか舞の家があった。


「今日は送ってくれてありがとね。」


「あぁ。」

舞は「それじゃあ。」と言って家の中に消えていった。



話し終えた後に舞のほうから「いいなぁ~。」と聞こえたのは気のせいだろうか。分からないまま俺も家に帰っていった。



淳『今、大丈夫?』


俺『あぁ、帰宅途中だ。』

家路についているといきなり淳からメッセージが送られてきた。


俺『それでなんのようだ?』


淳『うん、言ってなかったけど遊園地の中で天宮先輩に告白されたんだよね。』


俺『・・・マジ?』


淳『うん、マジ。』

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