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四大美女と完璧イケメンとその親友  作者: 星宮 誠二
一学期
19/82

デートの約束?

中間テストは無事に終わった。結果はこうだ。


時坂 淳  学年1位

田宮 翔斗   2位

成宮 澪    43位

高崎 舞    17位


勉強会以来かなり勉強して1位を取るつもりでテストに望んだが、結局淳に負けた。どういう体の構造してるんだろうと、割とマジで考えた。


そして、テストが終わったある日。俺はなぜか『天宮 要』と屋上で向かい合っていた。淳は部活で澪はクラスメイトの女子と遊びに行くらしいので一人で帰ろうとしたら彼女に捕まってこの状況になった。


「・・・いつまでも黙ってないで早く用件を言ったらどうだ?」

なぜか赤面したまま何も言わないお嬢様に向かって皮肉げに言った。


「お願いがあるのだけれどいいかしら?」


「デ、デートがしたいの!」

俺の返事を待たずにお嬢様は珍しく大きな声を出して言った。


「はぁ?」

俺は意味が分からず反射的に声を発した。


「だ、だからあなたに時坂君とのデートの場を用意して欲しいんです。」

お嬢様は顔を赤くしながら今度はきちんと内容を言った。


「あぁ、そういうことですか。」

話をしっかりと聞きおれはようやく何を言いたいのか理解できた。


そして俺は返事を告げる。


「お断りします。」

もちろん断った。


「えっ?」


「じゃ、そういうことで。」

断られるとは思っていなかったのかお嬢様は呆気に取られていた。


「ま、待ちなさい。」

俺はその間に足早に去ろうとしたが正気に返ったお嬢様によって止められた。


「・・・だから、断るって言ってるじゃないですか。それともこれの他に何か用があるんですか?」

いちいち相手をするのもストレスが溜まるので手短に済ませたかった。


「理由を聞いてもいいかしら?」


「ただ単に面倒だから。」

俺が素直に思っていることを答えるとお嬢様は絶句した。


「それくらい自分でやってください。」

その隙に俺は歩き去った。後ろから「あっ!?」と言う声が聞こえたが無視した。



そしてその次の日の昼休み。俺たち4人はいつものように教室の隅っこでご飯を食べていた。澪と高崎が楽しそうに会話をする中、珍しく淳の雰囲気は暗かった。


「どうしたんだ、淳。」

見かねた俺が淳に尋ねると淳は苦笑いを浮かべながら答えた。


「・・・クラスメイトたちが見ている中で天宮先輩にデートに誘われた。」

その台詞に俺だけではなく楽しそうに会話をしていた澪と高崎も「ぶふっ!」と吹き出した。


「ねぇ、翔斗。何か身に覚えがあるんじゃないかな?」

淳は俺のことをジト目で見つめてきた。


「「・・・(ジー)」」

澪と高崎も面白そうに俺を見つめてくる。


「・・・悪い、俺のせいだわ。」

視線に耐え切れず俺を正直に吐いた。


その後、俺は短く昨日あった出来事を話した。


「なにやってくれてんの?」

淳は呆れの溜息をつきながらそう言った。


「これは翔斗君が悪いね。」


「うんうん。」

その言葉に澪と高崎も同意する。


「あっ!いい事思いついた!」

すると、淳が唐突にそんなことを言ってきた。


「いい事って何だ?」


「秘密だよ~」

内容が気になった俺が聞くも淳ははぐらかすだけだった。


淳の言う「いい事。」の内容はその日の夜に淳から送られてきたメッセージで明らかになった。



『今週末に僕と天宮先輩・翔斗・澪・高崎さんの5人で遊園地に出かけることになったからよろしく!』


「・・・。」

メッセージの画面を見つめながら俺は静かに悪態をつく。



・・・マジかよ。



事態は思わぬ方向に向かって行っていた。

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