表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/566

第17話【連携攻撃】

 俺たちはドラゴンを探して森まで来た。

 しかしまだ見つからない。

 狩猟区に侵入してきているドラゴンは、今日はどうにも少ないようだ。


 そしてついでに言うと俺は今、最高にベストなポジションにいたりする。


 俺の前を歩くのはカティア・ローエ・フランベールの三人。

 ほんの少し距離が空いた、実に良いレンジにいる。


 これは【ドラゴンめくり】もとい【スカートめくり】が出来てしまう距離だ。

 剣で風を起こせば三人の美女たちのスカートを見事にめくらせることができるだろう。


 フランベール先生に至っては純白の太ももが(うかが)えるほど(すそ)の短いスカートなので実にやりやすい。


 さて、この絶好チャンス。

 どうする俺!

 いや、でも女の子が嫌がる事をするのは俺の騎士道に反する。

 ここは我慢──


『我慢するな。このチャンスをものにするんだ!』


 な!?

 こいつはなんだ!?

 俺の心の中にいる悪魔か!?


『そうだ。俺様はお前の心の悪魔だよ。それは置いといて、お前はこの時のためにこの【ドラゴンめくり(スカートめくり)】を死に物狂いで会得したんじゃないのか?』


 いやさすがにそれはないよ!

 どんだけスカートめくりたいんだよ俺!

 うん、まぁ、全否定はせんけど。


『いけませんよゼクードさん!』


 何奴!?

 お前は誰だ?

 さては俺の心の天使か? 流れ的に。


『いえ悪魔です』


 悪魔かよ!

 俺の心に天使いないの!?


『残念ながら天使はいません。とにかくそれは置いといて』


 いや置くなよ。


『ゼクードさん。その悪魔の言いなりになってはいけません!』


 お前も悪魔じゃん。


『彼女たちのスカートをめくるなら戦闘中が好ましいです。今やってはどう見ても不自然で故意だとバレます。しかし戦闘中ならば誤射・事故と見せることも可能です』


『お、いいなそれ。それで行こうぜゼクード』


 えと、あの、うん……お前ら帰れ。


『『え!?』』と悪魔の共鳴(ハモり)


「ゼクード隊長」


「は、はい!? なんでしょ!」


 いきなりローエさんに呼ばれてビックリした。

 我に返った俺は前にいるローエさんを見た。


「まさか、わたくしたちのスカートをめくろうなんていま考えていませんわよね?」


 なんかバレてるんですけど!?

 

「ととととんでもない! なんでそんな事を急に?」


「凄くいやらしい気を感じましたわ」

「私もだ」


 カティアさんまでええええ!?

 こ、こええええ!

 女の勘ってやつだろうか?

 鋭いにもほどがある!


「カティアさん。ローエさん。ゼクードくんはそんなこと絶対にしないわよ。わたしが保証するわ」


 フ、フランベール先生!?


「ゼクードくんはね。女の子が嫌がるような事は絶対にしない子なの。先生は知ってるよ?」


『ぎぃぃいやああああああああああああああああああ!』

『あんぎゃらばあああああああああああああああああ!』


 うわぁ物凄く下品な悲鳴をあげて俺の悪魔たちが滅されていった! なんかざまみろ!


 そして俺も心が熱い!

 心が焼けていく!


 フランベール先生の俺を信じ切った眼差しが辛い!

 もの凄く辛い! 太陽だよあれ!


「もちろんですよフランベール先生! 俺は女性思いなのでそんなことはしません!」


 白々しい。よく言うな俺。

 ──っと、良いタイミングだ。

 探していたドラゴンのお出ましだぜ。


 森の奥をのしのしと歩いてくるのは赤いA級ドラゴン。

 俺達はとっさに茂みに身を隠す。


「ドラゴンですわ!」


「よし。じゃあ打ち合わせ通り行きますよ!」


 俺の指示に三人が「了解!」と応え、茂みからみな飛び出した。

 ドラゴンがこちらを発見するやお決まりの咆哮を発する。


 先にローエさんとカティアさんが前に出た。

 するとドラゴンはローエめがけて火球を発射する。

 その火球にローエは避けようともせずそのまま突っ込む。

 

 無謀にも見えるローエの突撃は、カティアがすでに前に割り込んでいたからこその突撃だった。

 カティアは装備した大盾でその火球を受け止めローエを防御する。


 ローエはそのカティアを避けて走り抜け、ドラゴンの剥き出しの頭部に迫る。

 ドラゴンはローエを捉え、噛みつき攻撃を仕掛けてきた。


 ──が、その開けた大口にフランベール先生のアイスアローが突き刺さる。

 喉に刺さった氷の矢に、さすがのドラゴンも痛みで怯みを見せた。


 その隙を逃さずローエがドラゴンの頭部をフルパワーで叩きつける。

 バコォンと地面にドラゴンの頭部がめり込む。


 ここだ!

 俺はロングブレードを抜刀し、一気に駆けた。


 闘気を高め、すれ違い様にドラゴンへ長剣を薙ぎ払う。

 その薙ぎ払いで生じた風は斬撃性を含み、ドラゴンの竜鱗を逆撫(さかな)でする。


 バリバリと音を立て、ドラゴンの竜鱗が見事に剥がれていく。

 剥がした箇所は全身だ。

 A級サイズなら【ドラゴンめくり】一発で竜鱗を全剥がしできる。


「今だ!」


 俺が指示を飛ばすと、カティアさんとフランベール先生が竜鱗を無くした防御力0のドラゴンめがけて攻撃を開始した。


 カティアさんはドラゴンの左足をバスターランサーで突き刺し起爆!

 突き刺しからの爆発でドラゴンの肉が弾けとぶ。


 フランベール先生は左の後ろ足を狙って狙撃。

 立て続けにアイスアローを撃ち込み、ついにドラゴンが左側へ転倒した。


「隙ありですわ!」


 転倒したドラゴンにローエがトドメの一撃をお見舞いする。

 カチンと【トリガーウェポン】の起爆で追加ダメージも忘れない。


 マグナムハンマーの起爆をくらったドラゴンは絶命し、動かなくなった。


「うん。なかなか良い連携でしたね」


 ロングブレードを背の鞘に納めた俺が言うと、カティアが肩を(すく)めた。


「良い連携だったが、少し時間が掛かっているな」


「時間は掛かってもいいんですよ。これはS級ドラゴン戦に向けての連携練習ですからね」


 S級ドラゴン相手にこの連携が通用するかは分からない。

 だが、戦いの選択肢は多くしておいた方が絶対に良いはずだ。


 今回のこの連携も、S級ドラゴンへのひとつの抵抗手段になればいいが。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ