86.息するように伝説を作る男
俺はキムズカジーさんと一緒に、船を作っている。
船の設計図を頭に叩き込み、そして自動車のように、風が無くても動けるよう車輪と動力を取り付けた結果……。
「試作機、できた……!」
ウォズの港の倉庫にて。
俺考案の新しい船が完成した。
「魔法船だ!」
中には自動車のように、魔法エンジンが搭載されている。
魔力を込めることで、なかのモーターが駆動する仕組みだ。
船と言ってもだいぶ小型である。
ま、試作品だからな。
「こんな船見たことない……」
「まあ、載ってくれよじーさん」
こくん、とキムズカジーさんがうなずいて魔法船(試作品)に載る。
小舟に魔法エンジンを搭載しており、さらにエンジンが壊れないように防水加工されている。
「よし、いくぞ」
俺はエンジンに魔力を流す。
すると、どっどっどっど……と駆動音がする。
そして……。
「うぉおおお! す、すごいぞヴィル! こんな小さな船が! ひとりでに動き出したぞ!!!!」
よし、海上の魔法エンジンは問題なく動くようだ。
船が凄いスピードで走り出している。
「なんだこれ!? なんだあぁ……! すごすぎるぞぉおおおおおお!」
地上を走る魔法自動車のように、凄い早さで自走する船。
やがて、港へと戻ってきた。
「この魔法エンジンをでっかい船に搭載しようと思ってるんだ」
「すごい!」
がしっ、とキムズカジーさんが俺の手を握って大絶賛する。
「船の歴史に、新たなる伝説の幕開けに立ち会えたこと! こころから感動してる!!!」
ううん、大げさなあ。
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