257.人魂
俺は結界の内部へとやってきた。
瘴気のせいでだいぶ中は空気が悪い。
「ヴィル様がいなかったら今頃……」
ポロが足下に落ちてる白骨死体を見てそうつぶやく。
瘴気の影響で肉が完全にとけてしまっていた。
ふむふむ。
「大丈夫だろ」
「え……?」
「え、いやほら、魂がまだあるし」
ふよふよ、と死体の周りに白い人魂がういている。
元となる肉体があり、魂が存在するんだから、体を作り直して蘇生は可能……。
「だろ?」
「「「「…………」」」」
「ん? どうしたおまえら。そんな顔して」
おそるおそる、ポロが手を上げる。
「魂なんて……見えないです」
「え!? うそぉ! 見えないの!?」
「はい……」
そんな……。
まじか。これ……皆にはみえてないんか。
「ヴィルししょーって、最初から魂みえてたの?」
「モノの魂は最初からな」
「あ、そっか。剣精たち!」
「そのとおり」
聖剣に宿る意志、剣精達は、聖剣の魂ともいえるそんざいだ。
彼らのことは最初から知覚していた。でも……。
「そう言われると、人間の魂を知覚できるようになったのは最近かも」
店を取られて、旅をし、様々なものを作ったり治したりして……。
見えるようになったのかもな。
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