249.再会
イリスを正気に戻した。んで、だ。
「こっからどうするか。とりあえず、この国に居る反乱魔族達は、俺とミリスたちとで手分けして、大体やっつけたわけだが……」
「ミリス……そうですわ、あの子は今どこにっ?」
イリスにとってミリスはふたごの妹なのだ。
彼女の居場所が気になってしまうんだろう。
「大丈夫。無事さ。俺の仲間と一緒に行動してるよ」
「そう……ですの……よかった……」
ほぅ……と安堵の息をつくミリス。
妹が無事で良かったって思ってるんだろうな。
「一端合流かな。おまえも妹に会いたいだろ?」
「ええ……心配ですわ。あの子……さみしかがってないかなって……」
うーん、どうだろうか。
元気してるような気がするけども。
「一端呼び出すか」
「よび……え、どうやってですの?」
「英雄召喚」
かんっ、と俺は地面を神鎚ミョルニルでたたく。
瞬間、俺の作った神器ごと、勇者であるポロとイリスが召喚された。
「うわぁ! び、びっくりした~……って、お、お姉ちゃんっ!」
イリスがミリスを見て、じわ……と目に涙を浮かべる。
「うわわーん! おねえちゃーん!」
イリスは姉に抱きついて、まるで子供のように、わんわんと泣きじゃくっていた。
強い子だと思っていたんだが……そうだよな。家族になにかあったらっておもったら、不安に思ってしまうような。
「イリス……無事で良かったですわ」
ミリスもまた泣いていた。会えない時間を埋めるように、きつく、二人は抱きつくのだった。




