238.依頼
《ヴィル視点》
俺は魔族国ケラヴノスティアへとやってきている。
ドエムってやつが反乱を起こし、いい魔族を捕らえて支配しようとしてる。
俺は魔族の姫ロクサーヌちゃんとともに、悪い魔族を倒して行っているところだ。
で、だ。
ポロと分かれてから3つくらいの村を救ったあと、馬車の中にて。
「八宝斎どの。お願いがあります!」
「お願い? なんだい」
「わたくしに……武器を作ってくれないでしょうか?」
武器を作ってほしい、だってぇ!
「いいぜ!」
「早っ! え、えっとぉ……訳を聞かないのです?」
「? 別に気にならないけど。武器がほしいんだな! OK! どんな武器がいいのかなっ!」
俺はものを作るのが大好きだ!
だから、作ってほしいって頼まれると、テンションあがっちゃうんだよね!
ロクサーヌちゃんは俺のその姿に若干引いてていたけど、真面目な顔をして言う。
「わたくしは……強くなりたいのです。今までの戦い、ずっと後ろで見ていただけでしたじゃ」
「そういやそうだな。じゃあ魔族と渡り合えるくらい強くなりたいってこと?」
「正確に言えば……わたくしも、あなた様やポロ様みたいな、強い力で、か弱きものたちを守りたい……ですじゃ」
なるほどね。
そういや、ロクサーヌちゃん後ろでずっと申し訳なさそうにしてたもんな。
民を助けてと頼んでおいて、自分は何もできない、己の弱さを恥じていたんだな。
ううん……弱いことは別に恥ずべきこととじゃないと思うけどね。
でも、だ。
依頼主の要望を、むげにするわけにはいかないし。
それになにより、今ロクサーヌちゃんの話を聞いて、俺は作りたいもののイメージが頭の中に出来た。
この子に、作って、あげたい。
この子の望みを叶える、武器を。
「よっしゃ! まかせときな! 天目一箇神、発動!」
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