237.笑う、七福塵
《七福塵Side》
ヴィルがディアを人体錬成した、その様子を、七福塵は実に愉快そうに笑いながら見ていた。
「くはっ! くははっ! いい、いいぞぉ八宝斎! 私の狙い通りだ!」
七福塵は、いままでにないくらいの笑顔を見せている。
「君は最高の、私の作品だよ。八宝斎! ようやく……完成形が見えてきたね」
七福塵がいるのは、元魔王城。
彼は悠然と椅子に座りながら、うっとりとつぶやく。
「ああ……ついに完成する。私の思い描く、最高の魔道具【八宝斎】が……」
七福塵の目的。
それは、八宝斎という魔道具を作ること。
自分の思い描く最高の作品が、今、まさに、もう少しで……完成しようとしている。
「さて……もう一つのほうはどうかな……っと」
七福塵は目を閉じる。
視界が変わる。
今度は、ヴィル達のいる大陸を鳥瞰するような映像が流れて聞いた。
六大陸、と呼ばれるこの大地。
六つの大きな国、そして……6本の聖剣。
「くひっ! いいぞ……陣も完成した。間もなく、始まるぞ。最終実験……!」
七福塵がご満悦の表情を浮かべる。
「ああ、物作りってなんて楽しいんだ!」
七福塵は、まるで新しい玩具が手に入った子供のように、無邪気に笑うのだった。
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