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【完結】追放された鍛冶師はチートスキルで伝説を作りまくる 〜婚約者に店を追い出されたけど、気ままにモノ作っていられる今の方が幸せです〜  作者: 茨木野
三章

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235/283

235.人体錬成



 俺は鹿の魔族をツノを、ゲットした!


 貫通の能力を持っている、凄い素材だ!

 

 是非ともいっぱい欲しいんだが……。

 逃げちったからな。まあ、しゃーないな。


「首おいてってほしかったなぁ~……ん? どうしたの、ロクサーヌちゃん?」

「………………イエナンデモゴザイマセン八宝斎はっぽうさい殿」


「そう?」


 じゃあなんでカタコトなんだろうか……?


「しかし……ううん、たくさんのツノ……ううん……うん! そうだ!」


 俺は神鎚ミョルニルを手に取る。

 そして、鹿の魔族、ディアから採取したツノを、かつん! と叩く。


「超錬成……いや、違う」


 そう、違う。

 今からすることは、今までやってきたこととはまるで違うこと。


 今までたくさんのモノを作って、この手に蓄積された経験から、作られる新しいスキル……!


「神錬成!」

「かみ……れんせい……?」


 かつーん!

 瞬間、ディアのツノに、神鎚ミョルニルからエネルギーが流れ込む。


 むくむく……とツノの付け根から、肉が盛り上がる。

 その肉は増殖し、やがて……創り出す。


「!? でぃ、ディア!? ディアが……もう一人!?」


 ツノからさっきの魔族、ディアが生えてきたのだ。


「ま、まさか……まさか八宝斎はっぽうさい殿! あ、あなた様は……命を作り出したのか!」

「おう! これが、神錬成! 人体を錬成する、新しいスキルだぜ!」


 ぶっつけ本番だったが、うまくいったようだな!

 ディアの肉体が俺たちの前で、ぼーっと突っ立っている。


「ヴィル殿……すごいのじゃ……人体を錬成してしまうなんて……」

「そう? 肉体の構成成分なんて、そんなにレアなもんじゃねえし。それに、俺は全修復っつって、肉体を再生する技術も持ってるしさ」


 やろうと思えば、できると思っていた。

 でもできるという確信を持てなかった。


 今まではな。

 でも、たくさんのモノを作り、神器も作ったことで、俺は自信を手に入れたのだ。


 作りてえってものを、作れる。

 その自信、そして、完成品を強くイメージし、実現する力。


 旅を経て、俺は強さを手に入れたのだ。

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