233.上級魔族
《ヴィルSide》
ポロ達と別れて、俺は魔族姫のロクサーヌちゃんと一緒に、旅を再開した。
内乱でボロボロになったこの国を立て直すのが目的だ。
あと、道中で風の勇者の双子の姉を探さないとな。
「八宝斎殿……お一人で大丈夫かの?」
馬車に乗ってる俺たち。
正面に座るロクサーヌちゃんが、不安げに尋ねてくる。
大丈夫……?
ああ、そうか。ポロとミリスがいないから、不安なんだな。
戦えるやつがいないから。
悪い魔族に襲われたらどうしよう……ってね。
「まあ、何とかなるよ」
俺にはじーさんからもらった、神鎚ミョルニルがあるし。
それにまあ、なんかあったら、なんか作れば良いしな。
「なんとかって……。魔族はかなり強いです。特にドエム・オシオキスキの、親衛隊は」
ドエム・オシオキスキっていうのは、わるいことしてる魔族の名前らしい。
「親衛隊……?」
「ドエム・オシオキスキの身辺警護を担当する、上級魔族たちのことですじゃ」
魔族に上級とかあるんだ。
「さっきポロが倒したやつは?」
「あれは、下級の魔族です。一番弱い魔族ですじゃ」
うーむ……アレで一番弱いか。
正直……あの魔族そんな大して強くなかった。
あれが下級、なら……上級は……
「まあ大丈夫だよ」
「そ、そうですか……」
やっぱり不安そうなロクサーヌちゃん。 もしかして……戦って負けたことでもあるのかな?
「大丈夫大丈夫。俺に任せて、君はどっしり構えてなさいな」
「そ、そうですな……」
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