225.ほわい?
《ヴィルSide》
ポロが魔族を倒して見せた。
ポロ……一時期ちょっとアレだったけど、ちゃんと聖剣にふさわしい人間になったな。うんうん。
ルクスも夜空も嬉しそうだぜ。
それに、作った俺もにっこりよ。あんだけちゃんと使いこなしてもらえて、鍛冶師冥利に尽きるってもんだ!
「さて……じゃ、とらわれてる勇者と村の人、助け出さないとな」
「そ、そうしでした! すっかり忘れてました……すみません」
ポロが申し訳なさそうにする。
まあ、魔族とのバトルに集中力つきすぎてて、本来の目的をも忘れてたんだろう。
俺も物作ってるときによくある。なにやってたんだっけってな。
「どこにも村人がおらぬのじゃ……」
魔族の姫、ロクサーヌちゃんが周囲を見渡す。
たしかに村人らしきカゲがない。
「どこか、幽閉されてるのかもな」
「……殺されたとは言わないのじゃな? 優しい、八宝斎殿は」
「え? 周り見りゃ戦闘があったかどうかくらい、わかるだろ?」
物の表面を見れば、どんなことがあったのか、だいたいわかる。
誰かが割ったとか、引っ掻いたとか。
それと同様、建物や地面を見れば、ここで魔族皆殺し! みたいなことが起きていないとだれだってわかると思うんだが?
「な、なるほど……さすがじゃ。しかし、どこにおるのかの?」
「それもわからないのか? ここだよここ」
俺は地面の一カ所だけ、周りと明らかに違う場所を見つけていた。
踏んづけると、かち……という何かスイッチを押したような音がする。
ごごごごお……! という音とともに、地面からほこらのようなものが這い出てきた。
お、お、おーーーーーー!
「なんだこの仕掛け! すっげええ! モールが作ったのかなぁ!? そうだよなぁ! どうやって作った……? あ、死んだんだっけ? まあいいや! へーこういう構造………って二人ともどうした?」
なんか普通に、引いてた。
ほわい?
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