216.敵の名前は?
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
ロクサーヌちゃんの国が、悪いやつの仕業で大変なことになってる。
風と土の勇者から聖剣を奪い、その力を持って、クーデターを引き起こしたやつがいる。
「そいつの名前は?」
「ドエム・オシオキスキー」
ドエム……オシオキスキー?
「ドエム・オシオキスキー? おいおいなんだよそのへんちくりんな名前。なあ?」
ポロに同意を求める。
だが彼女は目を見開いていた。
「ポロ?」
「あ、いえ……すみません。なんでもありません」
ふむ?
ポロの様子がちと変だな。うーん……どうしたんだ?
何かあるんだろうが……この子あんまり自分の悩みを、俺に打ち明けないからな。そこは、相棒の夜空に任せるとするか。
「じゃ、俺たちのやることは勇者二人の救出と、そのドエムとか言うやつをぶっ倒し、聖剣を返してもらうことだな」
となると、聖剣と勇者、それぞれを探す必要がある。
「しかしヴィル殿、勇者がどこにいるのかわかりませぬぞ?」
「……聖剣は聖剣同士、ひかれあう性質をもちます。聖剣の場所ならわかりますが、隔離されてるとなると、勇者を見つけるのは難しいのではないでしょうか?」
ポロの言う通りだ。
だがしかーし。
「神スキルを持ち、神器を生成できるようになった俺に抜かりはない」
俺は自分の持ってるハンマー、ミョルニルに右手……黄金の手で触れる。
神器を通常改良することはできない。
だが、俺の作ったものを神器にするスキルを得た、今なら、できる。
じーさんの作った神器を、さらに進化させることくらい! 容易い!
かっ、とミョルニルが輝く。
そして、ハンマーの先端部分から、光の筋が発生。
二筋の光はそれぞれ、はるか遠く彼方を示してる。
「ヴィル殿、これは何が起きてるのじゃ?」
「ミョルニルを改良した。俺がこのハンマーで触れたことのある武器、の使い手の位置を示す機能を加えたんだ」
「そ、そうか! ヴィル殿は聖剣のメンテをしたことがある! だから、使い手である勇者の位置がわかるというのじゃな! すごいのじゃ!」
よし、これで勇者の居場所がわかった。まずはカノジョらを救うぞ。
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