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【完結】追放された鍛冶師はチートスキルで伝説を作りまくる 〜婚約者に店を追い出されたけど、気ままにモノ作っていられる今の方が幸せです〜  作者: 茨木野
三章

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211.全自動また作ってしまうよマシーン



 ロクサーヌちゃんとともに魔族国へと向かう俺たち。


「いやぁ、それにしても……この辺なーんか荒れてるなぁ」


 道はがったがた、雑草生え放題。地面には石が転がっている。まー、走りにくいことこの上ないな!


「ちょいと失礼!」

「う゛ぃ、ヴィル殿……? いったいなにを……?」


 俺は竜車をいったんとめて、ひらりと窓から外に出る。

 うっそうと生い茂る木々の群れ、あれている地面を見ると……。


「わくわくするな!」


 おいおいなおし放題かよ!

 えーっとどうやってなおそっかなぁ。


 (ボックス)をまず開いてぇっと。


「ヴィル殿はなんであんなウキウキなさっておられるのだ?」

「ものづくりの機会が得られてうれしいのでしょう。そういうお方なのです」

「は、はあ……」


 俺は(ボックス)から、俺の作った便利アイテムを取り出す。


「出でよ、丸鋸マン!」


 かつて水の国で使った、魔導人形ゴーレムを取り出す。

 両手には丸鋸が着いている。


「ゆけ、丸鋸マン! 余計な木々を伐採しまくるのだ!」


 魔導人形ゴーレムは俺の命令を聞いて動き出す。

 両手に持った丸鋸で、バッサバッサと道を切り開いていく。


「道が開けたな……続いて、道をならす作業に入るぞ!」

「何をなさるおつもりなのだ……?」


 いつの間にかロクサーヌちゃんとポロが隣までやってきていた。


「このがったがたの道を綺麗にする!」

「綺麗に……って……どうやるのだ?」


 俺は(ボックス)からまず、ガスマスクを二人に渡す。


「これ着けておいてね」


 俺はガスマスクを着けて、装着方法を見せる。

 二人は困惑しながら、マスクをつけた。

 んで、(ボックス)から樽を取り出した。


「なんですかこれ……? 中に、黒くてドロドロしたものが……?」

「おっとポロ、あんま近づいちゃあいけないぜ」


 ポロのガスマスクは獣人用だ。俺たちより鋭敏な嗅覚を持ってるため、この黒ドロドロから発する毒ガスにやられてしまうからよぉ。


「これは道路を舗装に使う材料だ。特殊な油と砂利を煮詰めたもの」

「油と砂利……?」


 魔道具を作る課程でできた、特殊な油(廃油とよんでる)と、砂利を五〇度程度で煮詰めたものだ。


「これを道に流し込む!」


 俺は肉体改造ブーストして樽を持ち上げて、液体を道に流し込む。


「んでもって……ハンマーで叩く!」


 神鎚ミョルニルを振りかざし、かつーん! と強く叩く。

 空気の塊が上空から、凄まじいスピードで、地面にたたきつけられた。


 すると……。


「! 道が……綺麗に平らになってるのだ!」


 液体を流し込んだ部分が、それはもう綺麗に平らになってるのである。


「すごいです、ヴィル様! これはいったい……?」

「廃油と砂利を混ぜて作った、アスファルトってやつさ。これを道に流し込んでいけば、綺麗な道が出来るってわけ」


 さてこれをあとは全自動化するわけだが……。


「いでよ、ゴリラ魔導人形ゴーレム!」


 (ボックス)のなかから、複数体の魔導人形ゴーレムが出現。

 みんなゴリゴリのマッチョなボディをしてる。


(ボックス)の使用権限を君たちに与える。アスファルトを使って、道をならしていくのだ!」


 ぐっ、とゴリラ魔導人形ゴーレムたちがポージングを決めると、さっそく作業に取りかかる。


 アスファルト、じゃー!

 道、ゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリゴリ!


「ゴリラたちがアスファルトを、ドカドカ叩いてならしていくのだ!」

魔導人形ゴーレムって何でもできるんですね……」


 こういう単純作業をやらせたら、魔導人形ゴーレムの右に出るものはいないのである。

【★あとがき】

有名VTuberの兄、書籍版がいよいよ発売されます!


11/15にGA文庫から発売!


予約始まってます!


よろしくお願いします!


https://www.sbcr.jp/product/4815619374/


挿絵(By みてみん)

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