199.勇者、水着、パラダイス☆【閑話】
ウィニーちゃんが作った、空中要塞を撃破した。
それから数日が経過したある日のこと。
「きゃはは~!」「まってでありますよぉーう!」
ここは南の国フォティヤトゥヤァ。
その砂浜にて、俺と勇者達は、夏のバカンスに来ていた。
「ヴィル様~~!」
ぶんぶんと手を振るのは、新米勇者ポロ。
初めて出会った頃はちっこい犬の獣人だったが、存在進化してすっかり大人のレディに。
胸のサイズはなかなか大きい。
あれじゃあ男は黙っておかないなぁ。
「う゛ぃ、ヴィル殿ぉ……! 一緒におよぎましょうでありますぅう!」
ポロの隣で手を振っているのは、火の勇者ヨウ・スナイプ。
狩人の一族に産まれた、半砂漠エルフだ。
今日はよく晴れており、海面はキラキラと輝いてる。
水着姿の俺は、パラソルを立てて、プール用の椅子に腰掛けてる。
「いやぁ……ちょっと休憩する~」
「「りょうかーい……!」」
ふぅ……。
ここんところ、あっち行ったりこっち行ったりで忙しかったからな。
ちょっと休憩だ。
「ヴィル」「先生ー!」「……ヴィルさん」
水の勇者ペルシャ、雷の勇者ライカ、そして氷の勇者キャロラインと、勇者達が勢揃いである。
ウィニーちゃん戦のとき、各国に散らばってる勇者の皆に、ここフォティヤトゥヤァへと来てもらっていたのだ。
で、今日はそのお礼も兼ねて、みんなで海に遊びに来たって次第。




