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【完結】追放された鍛冶師はチートスキルで伝説を作りまくる 〜婚約者に店を追い出されたけど、気ままにモノ作っていられる今の方が幸せです〜  作者: 茨木野
二章

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141.ミョルニル(改)



 衣食住の、住を充実させるために、俺はスキルを使う。

 護神像アールマティないに超錬成スキルで、小屋を作っていく。


「お、おかあさんすっごい! ベッド! ベッドがあるよ!」

「なっ!? べ、ベッド……!? いやまさかそんな……あるぅ!?」


 俺は砂漠エルフの幼女、ハオちゃんのママ、アンさんの後に続く。

 ばうんばうんばうん! とハオちゃんがベッドで飛び跳ねていた。


「きゃはは~♡ すっごぉい! ふっかふか! こんなふかふかベッドはじめてー!」


 その様子を見て、ポロが呆然とつぶやく。


「し、信じられません……柔らかいベッドがある。たしか、錬成スキルって、同質のものしか作れないんですよね?」

「普通はな」


 石のものは石、水は水。

 石のものを水のものに変えるのは、不可能だった。


 今まではな。


「俺の新しいスキル、天目一箇神あめのまひとつのかみ。こいつでじーさんのハンマーを、強化したんだ」


 俺の右手、黄金の手には5つの物作りスキルがあった。

 だがそれは、あくまで今までの八宝斎はっぽうさいたちの、物作りの力と同じものだった。


 そんな俺のなかに芽生えた、俺固有のスキル。

 天目一箇神あめのまひとつのかみ

 これは、俺の作ったものが全て神器じんぎになるという、ぶっこわれたスキルだ。

 このスキルを発動させると、炉があらわれる。


 その中に素材を入れることで、さらなるすごい道具になる。


「じーさんのハンマー、だいぶ傷んでたんだ。多分……本来の使い手じゃないからだろうな」


 神鎚ミョルニルはじーさんが作った、じーさんのタメの神器じんぎ

 それを受け継いで使っている。


 だが本来の使い手はじーさんなのだ。

 いくら孫とは言えど、使い手が異なれば、道具に不具合が生じてくる。


 俺はじーさんの神鎚ミョルニルの声を聞いたのだ。

 より強い、より俺に合った形に変えてくれと。


「道具の声……?」

「信じられないだろうが、そうとしか言えないんだよ」


 俺は神鎚ミョルニルを、天目一箇神あめのまひとつのかみで強化。

 結果……神鎚ミョルニル(改)へとバージョンアップしたのだ。


「この神鎚ミョルニル(改)は、素材を無視して錬成が可能。超錬成ならぬ……神錬成が可能なのだ」

「神錬成……! すごいです、ヴィル様!」

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