104.素顔
道中、砂蟲に襲われた俺たち。
砂蟲。一見すると超巨大なミミズだ。
しかし先端に顔……というか、大きな口がついており、その中には鋭い牙が覗いている。
なんともグロテスクな見た目の魔物だ。
「ヴィル様! お下がりください。ここはわたしが……!」
ポロが夜空を抜いて構える。
空間を断つ一撃を放つ……が。
「! 消えた!?」
さっきまであんなでけえ虫がいたはずなのに、一瞬にして姿を消しやがった。
どこへ……。
「……!」
ぐいっ、とヨウが俺の襟首を引っ張って、後ろへとなげる。
「ヨウ……!」
「ヨウ様!」
ヨウが立っていた地面のしたから、巨大な砂蟲が姿をあらわしたのだ。
あいつ……消えたんじゃなくて、
「地面に潜ってたのか」
「ヨウ様!」
砂蟲がヨウの下半身に食いついて、そのまま上へと伸びていく。
ぱさ……と彼女がかぶっていた外套が、風に舞って落ちる。
そこに居たのは、小麦色の肌を持つ、美しいエルフ……否。
「あれが、砂漠エルフ……」
そう、火の勇者ヨウ・スナイプ・ファイアローは、砂漠エルフの少女なのだ。
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