100.盗難
《ヴィルSide》
俺はヨウから、自分の持っていた聖剣がどうなったのかを聞き出した。
「つまり……この南の国に突如として現れた、謎の存在に対抗しようとして戦ったが負けて、ファイア・ローを奪われたと」
こくんとヨウがうなずいてみせる。
うーむ……人の愛用する道具を、勝手に盗み出すやつがいるなんて。
「許せんな」
見つけ次第ぼこって、ローをヨウのもとへ戻してやらねえと。
「それで、謎の存在とは、どういうやつなのですか?」
ポロの問いかけに、ヨウがふるふると首を振る。
ポロは目をまるくし尋ねる。
「え……それもわからないのですか?」
「…………」
こくん、とヨウがうなずく。
「そいつらの正体も、自分がどうやって負けたかもわからないってことか」
「…………」
こくん、と再びヨウがうなずいた。
マジかよ……。
「手がかりゼロか」
「…………」
ふるふる、と首を横に振る。
「おお、手がかりがあるのか。どんなだ?」
スッ……とヨウが俺の手を、指さす。
いや、正確に言うと、俺の手の甲か。
……まさか。
「俺と同じ……黄金の手を持つのか?」
ヨウが首肯してみせる。
どうやら……敵は俺と同じ力を持ったやつのようだ。
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