おまけ ちょっぴり設定とお礼のあとがき
最後に、私からのお礼とちょっとした設定をご紹介します。(番外編三のお聞き苦しい言い訳も……)
『竜の世話係』を最後までお手にとってくださった皆さま、本当にありがとうございます。
普段、設定やあとがきは書かないのですが(ご要望いただいた『調香師は時を売る』以来ですね)ありがたいことに、「お話の設定等を知りたい」と言っていただけることが増え、せっかくなら、と書いてみることにした次第です。
設定を書くなら、最後まで読んでくださった方へのお礼もぜひ一緒に、ということで、あとがきとさせていただきます。
まずは、お手に取ってくださった皆さまへお礼申し上げます。
本当にほんとうに、ありがとうございます!
今作は特に、異世界恋愛というジャンルの人気もあってか、今まで以上に多くの方々にお手に取っていただけたお話になりました。
とても励みになりました。本当にありがとうございます。
どれほど感謝をしてもしたりませんが、長くなってしまうのでこの辺で『竜の世話係』の設定等いくつかご紹介させていただきます。
*登場人物のお名前について
お名前を考えることが非常に苦手なのですが、お名前に意味や共通点を持たせることが好きなので、結局色々と考えてしまいます。
今作の共通点は『フルーツ』でした。
『シャヴォンヌ湖の白竜』の伝承をもとにして考えていたので、シャヴォンヌ湖のあるスイスを舞台としたのがきっかけです。スイスはフルーツが豊富で安いということを知り、せっかくなら登場人物のお名前に取り入れようと考えました。
ヴィティは、ブドウの学名から。
『竜の血』というアイデアが先行し、ワインのイメージからブドウへとたどりつきました。
フィグ様は名前そのまま、イチジクです。
ブドウと関連のあるフルーツの名前にしたいと思い調べていたところ、『実のならないイチジクの木』というたとえ話があることを知り、愛と忍耐のお話(まさに竜の世話係です)だったことからそのまま採用となりました。
マリーチさんはマンゴー、ノアさんはブラックチェリーとそれぞれ由来があるのですが、長くなるので割愛します。(すみません……)
*お誕生日について
本編で三回、番外編で一回と計四回もお誕生日のお話を出したので、ヴィティとフィグ様のお誕生日をご紹介しておきます。
ヴィティは九月三十日。
「清純で純粋な愛」の花言葉を持つゼフィランサスが誕生花です。
フィグ様は六月十八日。
誕生花はゴデチアで、花言葉は「変わらぬ熱愛」です。
花言葉が情熱的なのですが、これは初稿のフィグ様が超情熱的だったためです。
*初稿について
初稿についてのお話を出したので、『第五話 ヴィティ、対面する』の冒頭、初稿フィグ様をちょっとだけ公開します。
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パチ、とまばたきを数度繰り返して、ヴィティはどこまでも高い天井を見つめた。
「ここは……」
『ようやく目覚めたね、僕のかわいいお姫様』
「えっ⁉」
ガバ、と体を起こせば、ヴィティの隣には美しい男の姿があった。
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一人称も僕ですし、初手から「かわいいお姫様」と恥ずかし気もなく言っています
ついでに『第一話 ヴィティ、旅立つ』の初稿、冷酷マリーチさんもちょっとだけ公開。
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ヴィティがぶんぶんと頭を振っている最中も、男は話を進める。
「決まりだ。ヴィティ、村の人々に別れを告げて来い。夜にはここを発つ」
「夜⁉」
ヴィティの思考回路を止めるには、十分な発言だった。
「何か問題があるのか? 家族も、恋人もいないのに?」
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フィグ様がヴィティ溺愛、マリーチさんが冷酷非道と、今とは真逆でした。
初稿は五万文字まで書いた末、実力不足で破棄してしまったのですが、運よく復活できたので大事に墓場まで持って行こうと思います。
シリアスな大人の恋愛ものを断念した結果、どうせなら苦手なものに挑戦しようとラブコメ路線に舵を百八十度切りなおしたため、体裁を含むあらゆる設定が変更されています。
*番外編 三 について
不思議に思われている方が多くいらっしゃるのでは、と思っております。
読者様おいてけぼり事件になることを自覚しつつ……このような形で申し訳ありません。
ヴィティとフィグ様がいなくなった後のヘルベチカのお話ですが、他のお話との関連付けと、次の長編の予告的な意味合いを兼ねています。
お話同士の繋がりが好きでこういう形になっていますが、本編には全く影響はありませんので、他の作品は読まなくても問題ありません。
『竜の世話係』気に入ったぞ、『貴様を応援してやらんでもない』と思ってくださる方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひ次回作や過去作もお楽しみいただけましたら幸いです。
以上、おまけの設定とか、裏話でした。
最後までだらだらと蛇足な自己満足に付き合っていただいて、今更申し訳ない気持ちになっております。(本当にこういうのが苦手で……すみません)
ここまでお付き合いくださった皆さま、本当にありがとうございました!
たくさんの方々に支えられて、日々、楽しくお話を書かせていただいております。
これからも、少しでも皆さまに楽しんでいただけるようなお話を書けるよう、精進してまいります。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
本当にありがとうございました。
最後までお手に取ってくださり、本当にありがとうございました!
くどいようですが、こうしてお話を楽しく書き続けていられるのも、お手に取ってくださっている皆さまのおかげです。
本当にほんとうに、たくさんの反応・応援をありがとうございます*
また別のお話で皆さまとお会いできる日がくることを楽しみにお待ちしております♪♪
本当に、ありがとうございました!




