メギスについて
「我は主人に救われた身だ。主人に仕えなければ恩義をかえせないゆえな」
よく言うよ。俺に戦いを挑んできた癖にな。
周りに木が生えそろった後俺はチドラに
「これでいいのか?」
「はい。これでラガーオーク達は自分の家など主人の家も作ってくれるはずです」
ん?俺のうち?そこまでしてくれるのか?俺はラガーオークの1人を見ると俺に頭を下げ
「はい。より良い木材でキナ様のご自宅を作らせていただきます」
ラガーオークはそれだけいい自らの家を建てるとこまで群れで歩いていく。キスキルもその中に混じりついていく。
「主人。我々は修行をしましょう」
「修行?お前は俺より弱いのに俺はお前から何を教わればいい?」
「無論。武術と魔法の使い方です。主人は我を一撃でしとめるお方ですから武術など必要ないかもしれませんが何かの役に立つかもしれませんからな。魔法の方は我は地龍だけに土属性の魔法を教えます。我は人間で言えば地のメギス並みに強いですからな」
メギス?なぜチドラがメギスを知っているんだ?
「メギスとは我のような龍を殺すための存在。ゆえに彼らは別名こうとも言われている。ドラゴンスレイヤー」
「ドラゴンスレイヤー?龍殺しか?」
「そうです。メギスはあらゆる武と魔法を極めた者が持つ名のような者」
武と魔法を極めた?しかし俺があったことのあるメギスはよぼよぼのジジイだったぞ?
「メギスに会った時は年寄りだったとしても油断しないことです。年寄りのメギスはあまり武術は使いませぬが魔法はもはやエキスパートですから」
たしかにやつは魔法に関しては凄かった。ジユナとある程度魔法の修行をしたから魔法には多少自信があったけどあの時は普通に負けた。ミワのことをかばえと言ったおかげで俺はミワをかばって川に流れて難を逃れることができたがおそらくあのままやっていたら俺は死んでいた。いくら女神様の加護があるとはいえやはり修行はしなければな。
「では我々はここから出てザオーガの里に向かいましょう。幻の大地はひとまずはキスキルに任せます」
「俺とチドラが幻の大地にいなくても大丈夫なのか?」
「はい。幻の大地は別空間ですので。主人の魔力でこの地を空間でつなげておき、我がサポートでいつでもこの大地とつなげられたり幻の大地にいる住民の要望を主人にお伝えします」
チドラは俺に幻の大地の今後を説明し、俺たちはひとまずキスキルを探すことにした。




