破滅転生
「アラクスウ帝国に俺とジュナが仕えろと?」
「そうだ。我のように道を間違えないように我が子を導いてほしいのだ」
ヨトリがいるじゃないかと言おうと思ったがヨトリが先に口を開き
「私はアラクスウ帝国で孤児院をひらいて孤児の面倒を見ようと思っています。私は私とウォルトみたいな子たちが出ないようにちゃんと孤児の面倒を見る予定だ。だから頻繁にここに来ることはもうあまりない」
「というわけだ。どうだ?頼まれてくれないか?」
ふーむ。どうしようか。ジュナはギルドマスターになりたいとも言っていたからここはおれだけで済ませるべきだろうか?
「キナ。大丈夫よ。私はここのこととギルマスになることの両立はするから。ただギルマスになったらここのことはキナに任せてしまうかもしれないけどいいかしら?」
「・・・そうだな。特にすることもないし。わかった。今までヨトリには頑張ってもらったし今度は俺が頑張るべきだな」
俺が言うとヨトリは当たり前のように
「そうよ。あなただけ引きこもりなんて良くないから仕事しなさいな。幻の大地にいても亜人の奴らが幻の大地のことしてくれるんでしょ?」
う、うーむ。それを言われると何もいいかえせんな。たしかに幻の大地にいても鍛えるくらいしかしてないからな。
「わかったわかった。引き受けるから」
「じゃ明日からすみこみでね。あ、息子は連れてきてもいいから」
俺はアラクスウの城で働くことになり一旦それを報告しに幻の大地に戻り、チドラ達のいる祠に向かった。
「どうした?我に会いにくるとは珍しい」
チドラは祠に入った時には龍の姿だった。
「いや。しばらくアラクスウ帝国に行くことになってな。幻の大地のこと任せていいか?」
「ふむ。もとより幻の大地は我のもの。それを主人に任せ続けるのもしのびないからな。よかろう。幻の大地のことは承った。いつでも帝国の近くに繋げておくからきたければこいつを天にかかげるとよい」
俺はチドラから地龍の鱗をうけとり、それを受け取った後、息子のカルルと妻のジュナと共にアラクスウ帝国に移住した。
前世では散々な人生だったがこの世界に来て大変なこともあった。だが最後にはこんな良き妻と息子ができこの世界での俺は最高にいい人生だ。女神アルフレイ。この世界に転生させてくれて本当にありがとう。俺は前世の破滅からこの世界で幸せをかちとったぞ!
これで1部は一応終わりです。いずれは2部を書くつもりでいます




