劣化龍人化
「これがわしの研究成果。龍の素材を取り込み人間と龍より上位の存在となった力。龍人化じゃ」
「ば、ばかな!たかだか人間風情が我ら龍種の素材を少し取り込んだくらいで龍人になるなど」
チドラがオーガスに向かって叫ぶとオーガスは一瞬でチドラに近づき
「この姿を見て少しだけだと思うのか貴様は。なかなかのやつよのう。わしが取り込んだのは翼、尻尾、角、爪、たくさんのものを取り込んだぞ。もちろん奴の体を剥ぎまくったから故にサラマンドールは死んでしもうたがのう」
高笑いしながらいうオーガスに対しチドラは握り拳を作って
「てめぇは我が必ず殺す。主人にもやらせない。あいつの!友の仇は必ず」
チドラの体もオーガスに似たような体に変わる。
「な、なんじゃと!?」
「はっ!我には龍人化が使えないとでも?何を驚いているのかは知らないが龍人化くらいは使えるさ。ただな。あまり魔力は回復してないから長くは持たんがな!」
チドラはオーガスに突っ込んで行き、オーガスはチドラの攻撃をガードしようとしたがチドラの攻撃、爪をたててオーガスの心臓をめがけた攻撃はガードした腕を貫通していた。
「なん、だと」
「これが純粋な龍の龍人化。貴様のは人間からの龍人化により我より劣っている。いわば劣化龍人化だな」
「このわしが、赤のメギスと呼ばれたわしの研究成果を劣化ものだと!お主だけは八つ裂きにしてやるぞ!龍種の女ぁ!」
オーガスは炎魔法でチドラに攻撃するとチドラは全て炎魔法をうけきる。
「な、なんじゃと。先ほどまでは避けるだけだったのに何でじゃ」
「何でもクソもない。龍人化した我の鱗ならその程度の魔法は受けきれる。だが我の龍人化も限界が来そうだ。だからなぁ」
チドラは鋭利に伸びた爪でオーガスの心臓をめがけて刺しにかかるが心臓部に至るまでに止められてしまう。
「は、はぁ。惜しかったのう!これでお主も終わりじゃ!」
「ふん。我は終わらん。終わるのは貴様だ。人間」
俺はチドラの合図で土魔法で先端が鋭利な岩を作る。
「今の状態でどうかわす?人間」
「こ、この!はなせ!離すんじゃ!」
「離すわけないであろう。主人。トドメは譲ってやる。必ず殺せよ」
「ああ。ありがとなチドラ。そしてさよならだ。赤のメギス」
俺は鋭利な岩をオーガスの心臓に突き刺す。オーガスは俺の土魔法の鋭利な岩を突き刺され龍人化がとけてもとの老人の姿に戻った。




