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しいな ここみ 詩集 『ラヴの大爆発』  作者: しいな ここみ


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老人と魚

 『老人と魚』



進む一人の老人

魚の小さな群れを引き連れて

日常のアスファルトの上を


巫山戯た魚の一匹が

腹鰭を強く勃てて

老人を突こうとする


軽くいなす老人

魚の小さなその一撃に

厳しい笑いでこう言った


いいな、おまえは

太くて長い腹鰭をもっていて

小便をするのも長さがあって

まるで消防ホースじゃないか

私にはもう、火を消すことはできない

それでいて、水を途中で止めることもできない

しかし、まだまだ進まなければいけないのだ

おまえたちを水の中に還すため

まだまだ先を行かねばならぬのだ


弾かれた一匹の魚

小さな群れがすべて腹鰭を立てて

老人穴だらけ

斃れて浮かべる苦い笑いのアスファルトの上




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― 新着の感想 ―
[一言] 狼人「ハラフィレ♪(じゅるり)」
[一言] 老人「ハラヒレ」
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