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しいな ここみ 詩集 『ラヴの大爆発』  作者: しいな ここみ


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ドーナツのカス

 『ドーナツのカス』



おやつにドーナツ

食べただけの思い出の夏

他にも楽しかったことは いくつかあったはずなのに覚えてさえいない小さな出来事の数々

うだる熱

命を脅かす喉の渇きに口にする薄いカルピス

同時に口に運んだフレンチクルーラーのドーナツ

ポロポロとテーブルの上に敷いたティッシュの上に落ちるカス

それを見ながら思ってしまったんです

私のようだと思ってしまったんです

そのカスの一粒一粒が私の日々のようだと思ってしまったんです

今までの人生で一番美味しかったと思えたあのドーナツ

まるでそれはこれからの人生を生きるためのチュートリアル

その甘さとサクふわ食感の他にも含まれていた何かのエッセンス

あー ごちそうさまっす

でもなんだかまだうっすらスキッパラっす

冷凍庫から取り出し食べるキャラメル味のハーゲンダッツ

いただきます

カスを見ながらいただきます

ごめんなさい私はカスです

カスがハーゲンダッツ食べてごめんなさいっす

見つめる明日あす

そこには何にもなかったっす

ドーナツは食べ終えたしハーゲンダッツもすぐになくなりまっす

もう何もすることはないでっす

私にはもう何もすることは

ありませんでした




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― 新着の感想 ―
[一言]  食べ足りないのは、ドーナツの穴のぶん。  そこにハーゲンダッツ詰めて食べればよかったの。
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